とあるMr.brightside?
片隅wake me up 5

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 「じゃあ、今日はそれで」  「了解、少し待ってね…」  日替わりランチを注文すると、新藤 亜希はそう言ってオーダーを伝えに厨房に向かった。そんなメイドの後ろ姿を眺めながら和んでいると入口のドアが開き、ドアにつけられたベルが鳴り新たな来客を告げた。自然と視線をそちらに向けると、そこには常連客の一人の姿があった。黒髪に金のメッシュを入れ、UKのロックバンドのTシャツ。その上に灰色のパーカーを羽織、藍色のデニムのズボン。そして、コンバースの黒のスニーカー。体系はやせ型で、身長は170センチくらい。ルックスは上中下でいうなら、梓の評価は上の下。同じ晴心大学に通う、梓とは違う学部で一学年上の先輩の有村 誠だ。  「よーっす。梓も昼飯か?」  「どもです。そんな感じです」  視線を向けていると気づいた誠がそう挨拶しながら寄ってきた。  有村 誠は梓も所属している軽音サークルの先輩で、このカフェ「Your Funny  Valentine」を紹介してくれた人である。髪に金のメッシュを入れていてパンクな感じだが、別に人間性はどちらかというとおとなしく、物静かな人だ。梓は自分の机の前の席に視線を向けながら誠に確認した。  「よかったら相席します? 空いてますよ?」  「んじゃ、そうさしてもらうか…」  誠をそう言って梓の前の席に座った。そうしてると、ウェイトレスの新藤 亜希が寄ってきて、誠にお冷とおしぼりを置きながら一応という感じで確認の言葉を口にした。  「…今日も日替わりでいい?」  「もち。日替わり一つお願い」  「…了解」  新藤 亜希はそう言って、オーダーを伝えに厨房に向かった。誠はいつも日替わりランチを必ず頼む常連客だ。それでも、一応確認したらしい。  厨房に向かってオーダーを口頭で伝えている新藤 亜希の後ろ姿を誠はうっとりといった感じで眺めている。そして、かんがえ深げにこう言った。  「いやぁー、今日もかわええなぁ…、ウチのメイド…」  梓は思わず吹き出しそうになる。バレバレの上に、別に本人は隠していないが、この大学の先輩の有村 誠。有村 誠はこのカフェ「Your Funny  Valentine」のメイド、新藤 亜希に、惚の字である。

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