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「それでね、お嬢さん、あら、このサンドウィッチとっても美味しいわ。そうそう、そうなのよ。毎週、土日になるとね、孫を連れて息子夫婦と娘夫婦が訪ねて来るの。息子のお嫁さんなんか、毎週でもお義母さんの顔を見ないと安心出来ないですって。まだまだ、私元気なのにね。昨日なんか、お嫁さんが、手作りのケーキを持ってきてくれたの。ええ、そりゃ、とても美味しかったわ。それに、娘のお婿さんも、とても優しい人で、お義母さん、お義母さんって、自分の本当の母親のように好くしてくれるの」 「モグモグ、とっても、お幸せなんですね。奥さん」川村テル子の横に腰掛け、ハム卵サンドを頬張りながら、栗原美津江が答えた。 「いやだ、奥さんだなんて。おばあちゃんだわ」 「いえいえ。モグモグ、それで、お孫さんは何人いらっしゃるんですか」 「全部で四人。男の子が三人で、女の子が一人。孫たちもね、とても私に懐いてくれて、家に来るなり、私の後を追いかけ廻すのよ」 「ゴックン、それは、賑やかくて、楽しくて、いいですよね」ここで、美津江が銅製のマグカップに入ったアイスコーヒーをストローで、スーッと喉に流すと、 「そうよね。賑やかって言うより・・・・・・、騒々しいったらありゃしない」 (あれっ?)何かテル子のたった今の声のトーンに違和感を覚え、美津江はストローを口に銜えたまま、瞳だけで、テル子の表情を追った。

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