作品に栞をはさむには、
ログイン または 会員登録 をする必要があります。

19-2.  モデル業の時、衣装を担当してくれている人に、見た目地味で控えめで そう、髪型は黒色おかっぱ、もといボブで、マニキュアは透明、ふんわり としたオーラを纏っていて、声のかわいらしい女性がいるのだが・・・。  香が病気になって少ししてから、食事の支度や家の掃除などしてくれる人を探したとかで、夜は日替わりで家に帰れば食事はできているはずだったんだが そういうのに慣れていなかった俺は、どうしても誰だか分らん人物の料理を 食べる気になれなくて、仕事が終わった後で、その衣装担当の新垣桂子こと ガキさんが傍にいたこともあって、つい呟いてしまったんだよなぁ~。  「腹減ったぁ~」  「じゃあ、早く帰らないと。  奥さんの手料理が待ってますもんね。フフ」  「う~ん、、とねぇ、俺ン家は今、そういう状況ではなくて奥さんの 手料理はないんだっ。  だからどこか店探して食べに行かなきゃ、なんだ」  「奥さん、どうかされたんですか?」   ガキさんにいきなりそのものずばり聞かれたんで、言おうか言うまいか 考える間もなく、俺は本当のことを話してしまっていた。  「病気になっちゃってさ、それもちょっと長引きそうなんだ」  プライベートなことを、それも良い話ならともかくも、湿っぽい話になり そうだったので、衣装を脱ぎ終えた俺はワイシャツのボタンを嵌め上着を 手に取り、ロッカーを閉め、白い壁紙の狭間に取り付けられている焦げ茶色の ドアに向かった。  と、まさかの・・後ろからの声。