夢のかけら
第二十三夜 切

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三面ガラス張りのカフェ。澄んだ光溢れる。清潔で無機質な店内は広く。 壁際の四人席。連れと二人、向き合って座す。 後方から誰かがやってきて、すっと隣に腰を下ろした。 すぐさま短い髪を握られ、顔を見ることもできない。 頭部が重く引かれ、耳元でざくりと音がした。 ざくり。ざくり。 髪が切られていく。 包丁で。 老婆に。 顔を背けているのに見える。 まだ連れは気づかない。 私は身じろぎせずに息を詰めている。髪だけで済むように。

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