夢のかけら
第十八夜 浮

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観覧車って真っ直ぐまわるだけじゃないんだ。君がいう。 まあるい硝子の中でふたりきり。 海辺の観覧車は連なり昇る。光を叩きつけてくる夏空へと昇ってゆく。 頂きに達すれば、ふたりを乗せた硝子だけが輪から放たれ、空に浮く。 ゆらあり、ゆらり。夏空を越え。 越えた先は、宙か海か。深い青の中。 瞬く星々を縫って魚が泳ぐ。翻した身が小さな光の粒を散らす。 ほらね。僕がいったとおりだろう? 硝子は涼やかな水泡。星の海に浮かぶ。

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