夢のかけら
第二十四夜 閉

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彷徨うような散歩のあとは早めの帰途。駅に着けば離さねばならぬ手を強く握り合う。 知らぬ街でもないのに駅に辿り着けず。 人々は難なく渡る交差点。小さな粒子になりきれないふたりは見えない網目を潜れない。 どこにも帰れず。どこにも行けず。彷徨い続ける。 彷徨いながらの君の軽口に笑えば、君も笑う。 道の向こうは日が沈み。道のこちらは日が傾きもせず。 街に閉じ込められたまま、君とふたり、昼下がりと夕暮れの狭間に落ちる。

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