夢のかけら
第二十二夜 留

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郊外に向かう私鉄に乗っている。君とふたり。 走行音は軽やか。揺れの感覚は細やか。 空席が目立つ昼下がり。緩んだ日差しがたゆたう。私たちは寄り添ってあたたかな眠り。 目覚めれば、いつしか傾く日差し。車内に溢れるは下校中の学生たち。 知らぬ駅に停車。 君を起こす。乗り過ごした。戻らなくては。 反対方向へ乗り換えようにも、ホームに階段も通路もない。閉ざされ。 なのに人影は去り。ホームに残るはふたり。 日が、暮れていく。

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