作品に栞をはさむには、
ログイン または 会員登録 をする必要があります。

 男物のバスローブ。私は麻美さんの進めるままに先にお風呂をいただいて、全身をきれいに洗って温まり、水滴をきれいに拭きとってドアを開けた。  バスローブを羽織ってベッドの端に腰かける。麻美さんも続けて風呂に入った。  私は頭が上気するにまかせて何もそのとき考えていなかった。  やがて彼女が上がってきた。彼女はバスタオルを羽織っているだけだ。  彼女を迎えると、私は彼女のバスタオルを優しく外した。バスローブを肩にかけたまま、彼女にしがみついた。  私は彼女を抱きしめることで父を抱きしめていた。  麻美さんがおとなしく私の行為につき合ってくれるのは、彼女にも、人に言えない感情が渦巻いているからなのかもしれない。  彼女も私も、性的な行為を欲しているわけではなかった。  お互いにしっとりとした肌を合わせ、静かに抱きしめ合った。  これが二回目だ。  でも、私は初めのときのように自分でも理解できない荒々しくも咆哮するような思いに駆られていたのではない。  ただ、彼女の肌にぴったりと吸い付いているのは心地が良かった。

応援コメント
0 / 500

コメントはまだありません