日記(仮)
始めてみました

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「りりささんなんか書いてみてよ。」と言われて1ヶ月以上が経った。 過去から現在までのことを書いて欲しいなんて初めて言われて、何から書けばいいかわからなくて、時間ばかりが経ってしまった。 そんな私を見兼ねて「日々思ったことを簡単に書けばいいよ。」と声をかけてもらった。 それから2週間経った。 日々思うこと、特にない。 思い返すと「ここにカフェあったんだ。」とか「あの服かわいいな。」とかどうでもいい事しか考えていない。 そうかと思えば「宇宙の端ってどうなってるんだろう。」とか「死んだらどこに行くんだろう。」みたいな厨二病ゾーンに入ることがある。 初めてのエッセイでそんな恥ずかしいことを書けるわけがない。 そもそもエッセイってなんだろう。 日記と違うのだろうか。 日記はプライベートな内容を自分だけが見るために書いている印象がある。 エッセイは誰かに見せたい自分の日常をよりカッコよく書かなければと思ってしまう。 自己開示と自己提示。 大学の講義で聞いただけの言葉だけど、そんな感じだと思う。 エッセイという崇高なものを私が書けるのか。 悩んでいるうちに時間はどんどん過ぎていく。 「あ、エッセイじゃなくていいのか。」 そうだった。 「エッセイ書いてください。」なんて一言も言われていなかった。 なんだ、よかった。 おしゃれでカッコいい日常の中で思った素晴らしい事を書かなくていいんだ。 そう考えると気が楽になった。 なんでも書ける気がしてきた。 タイトルも『日記』にしよう。 自分から「エッセイなんて崇高なものではないですよ。」と言っておけば何も言われないだろう。 たまには日記じゃないことも書きたいし(仮)って付けとけばいいだろう。 安心した私は、この投稿の締め切りが数時間後ということを忘れて眠りについた。

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