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「けいちゃーん! ごめんね!」 「あ、ふゆちゃん、えっと、その……」  ふゆちゃんがウチに抱き着いてくる。ぎゅうぎゅうされてちょっと苦しい。その後ろから夏樹くんが来た。 「おまえなぁ、何回おれを呼びだしたら気が済むんだよ」 「すみませんね。すっかりバイトのことを忘れていまして」 「ったく……、おれは都合の良い女じゃねぇんだからなぁ!」 「夏樹は男ですが?」 「そういう意味じゃねぇから! 例え話だよ」  夏樹くんは小焼くんの胸をべしべし叩きながら訴えてた。なんだか仲良しさんで見てて微笑ましくなってくる。  小焼くんの家の前でお別れして、夏樹くんの車に乗せてもらう。犬のグッズが並んでて可愛い。ふゆちゃんが隣に座ってにこにこしてた。 「で、で、小焼ちゃんとどこまでしたの? キスした?」 「何もしてないやの……」 「え! な、何で!」 「何でって言われても……」 「小焼はそういうやつなんだって。今まで付き合ってた子らも言ってたぞ。『いくら誘ってもノッてこない』って。あ、でもヤったことはあるから、DTじゃねぇぞあいつ」 「兄ちゃんさ、何でそんなこと言うかなぁ! もっとデリカシーとかさぁ!」 「あいあい。お兄ちゃんはもう何も言いませーん」  夏樹くんは笑いながらそう返してた。なんだかとっても仲の良い兄妹やの。とっても羨ましくなるくらいに仲良しやの。お家まで送ってもらって、小焼くんにメッセージを送って、夕飯とかお風呂とか明日の準備とか諸々してから、ウチはすぐに寝た。なんか、とっても緊張してたみたいですぐに寝落ちてしもた。

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