僕らは過去の教訓に基づき武器を持たない。でもコギトは僕らとは異なり、武装している可能性がある。もしもそうなら由々しき事態だ。
「人が住んでいるのかな」
「どうだろうね。呼びかけても返信がないからわからないね。回線を閉じているようだよ」
「次にコギトが接触してくるとしたら、きみのルサンチマンじゃないか?」
「位置関係からしてそうなるかな」
「どうしようか」
「さて、どうしよう」
三つの都市で話し合ったが建設的な対応策は出ない。そうこうしているうちにルサンチマンが消息を断ち、残るは二つの都市のみとなった。