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 結局花森と田口は別室謹慎を命じられたとの事だった。登校はするがしばらくクラスに顔を出すことはない。  それでもチャットでのやりとりなんかはあって、治田はよく花森の現状を話題に出していた。その語り口は軽々しかったがけなすことは一度もなく、むしろ通販番組のような陽気さを感じた。  けれど彼がいない間に水面下での動きもあったらしい。  クラスのグループチャットを僕はあまり開かない。だから気づいた時には既に「花森を無視しよう」という流れが出来上がっていた。  チャットにはみな仮名で登録している。だが最初に提案したのも、それにこぞって賛同していた連中もすぐに田口とその友人たちだとわかった。  けれど誰もそのことに触れず、むしろ誰が言い出したかわからないことを楽しむ。それでいて実は全員とっくにわかっている。  そんなやり取りは白々しく、それこそプロレスみたいだった。

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