100回継ぐこと
[040:長尾淳史]
金澤奈海さま 消印の郵便局名を見て、驚きました。 まさか同じ支店から郵便を出していたなんて。高鳴る胸を必死に抑えながら、ペンを走らせています。 週に一度だけ出社するサテライトオフィス近くです。そういえば「研修中」の元気な女の子がいました。 何かを感じてしまうのは、僕の勝手かもしれません。でも、この手紙が続く限り、どこかできっと、また同じ偶然がまたやってくる。 そんなこと無い方が、良いんですよね。 今年は、7月になっても台風1号が現れない、異例の年だそうですね。 転職後の試用期間がようやく終わって激務が続いています。 最近同期の愚痴に付き合って、喫煙所によくいきます。僕の会社は休憩時間も勤怠管理されているので、時間差で席を立って、また時間差で戻ったりして、バレないように必死です。 彼に付き合っていると、昔のことを思い出します。あの時 無理にやめてもらったタバコの事です。 なんて小さな事だったんだろうと、今更になって思います。 知らないうちに、先輩が知らない場所へ行ってしまう恐怖がいつもあって、19の僕にはきっと大きな事だったのだと思います。 今度一本吸ってみようかな、なんて。 「がんばって」「寂しい」なんて言われると、僕にもまだ勝ち目がある?という淡い期待と、抱えきれない寂しさに襲われます。 他人事のような先輩は少しずるいです。 鎌倉の名所には、梅雨入り前に一度だけ行きました。 会社にホラー好きな観月さんという方がいて、(歳は同い年ですが、会社では彼女が1年先輩です)心霊スポットに連れていかれたんです。「小坪トンネル」先輩はご存知ですか?
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