作品に栞をはさむには、
ログイン または 会員登録 をする必要があります。

 家に着いた頃、スマートフォンが鳴った。アーニャ。何かあったのだろうか、と通話ボタンを押す。 「ソフィー、明日つき合ってくれない?」 「何?」 「ちょっとね」  予想はついた。彼女の「デート」のお供だ。異国の妖精のような彼女はよく男に声をかけられる。彼女はそれを、ことごとく受ける。けれど、気を許した男など、これまでに一人もいないのだ。そして、特に用心したいときは私を呼び出す。私はしっかり者として彼女に買われているのだ。つい私も姉のような心で応じてしまう。そして最後には彼女の相手への罵倒にさえつき合うことになる。 「またアレね。まあ、いいわ。暇だし」  私が応じると彼女は喜びの声をあげた。

応援コメント
0 / 500

コメントはまだありません