ママは赤鬼
ママは赤鬼

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 私のママは、近所の人たちや、保育園のお母さんたちから、「赤鬼」って呼ばれています。なぜかというと、ママは怒るともんのすごーく怖いし、いつも赤井服を着ているからです。でもママは、そのことを全く知りません。  そんなママと、今日節分でまめまきをしました。私が3歳の頃から、家にはパパが居ないので、今年もママが鬼の役をやってくれました。  ママは鬼の役なのに、1番張り切って、 「鬼はー外!鬼はー外!」 と、大きな声で叫びながら、一生懸命おまめをまいていました。  そんな様子を見ていた向かいの家のおばちゃんが、くすくす笑いながら、雨戸を閉めたのが見えました。ママにもその姿が見えたみたいで、急におまめをまく手がぴたりと止まりました。 「ねえ、何でお向かいの佐藤さん、笑っていたんだろう?私がおまめまく姿、そんなにおもしろかったかしら?」 私はママに教えてあげました。 「うん、ママおもしろいよ。だってママ、みんなから赤鬼って呼ばれているんだから」 私がそう言ったとたん、ママの頭から、ポンっ、ポンっ、と赤井角が2本生えてきました。顔もまっかっかです。  びっくりして、思わずその場で固まってしまった私を見ずに、ママは、 「私もー外!私もー外!」 と言いながら、家から飛び出して行ってしまいました。帰ってくる時は、福の神になっていてほしいなあって思いました。

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