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 小高い丘にあった境内けいだい。その裏手は急な斜面になっていた。  澪月の身体が、ころころとその斜面を転がり落ちる。枯れ草や小枝が、澪月の身体にまといつく。勢い込んで転がる身体がわずかな土塊つちくれに弾んで、ぽんと宙に放られる。次に来る衝撃を覚悟した、その時……、 (えっ?)  澪月の身体が、ふわりと抱きとめられた。 「大丈夫か?」  軽く揺すられて、澪月はきつくつぶった瞼を、おそるおそる開く。 「なんや? あっこから、落ちてもうたんか?」  境内を見上げて、あやすように問いかけるその人を、見つめる。  自分の瞬きすらわからなくなるほどの、真っ暗な闇の中。けれどこの声は、間違いなく先程のシテのものだった。篝火かがりびの灯る舞台に、朗々ろうろうと響き渡った、甘やかな声音。その声に乗せられた優しい言問ことといに、大丈夫だと応えようと、開きかけた澪月の口元がシテの掌に覆われる。 「しっ!」  声を出すなとあんに言われ澪月が耳を澄ませると、バタバタと幾人もの足音が聞こえてくる。一本、二本と松明たいまつが集まり、数歩先の立ち木の向こうが昼間のように明るくなる。カツカツと、軽やかなひづめの音が、中央へと近づいてくる。 「まだ見つからんのか?」 「はっ、申し訳ございません」  大勢の供を連れ、馬上ばじょうから問いかけるのは、烏帽子姿えぼしすがた貴人きじん。およそ捕り物には似つかわしくないで立ちの貴人の周りは、うやうやしくたくさんの行燈あんどんに照らされている。 「今宵こよいこそはと、思うたがの……。またも無駄足だったか」  言葉もなく平伏ひれふす兵達をちらりと見やり、つまらなそうに告げる。 「もうよい。みなのもの、ご苦労だった」  息を潜め、身体を固くして、澪月は残光ざんこうに照らし出されるシテの横顔を見つめていた。  つややかな舞台衣装が脱ぎ捨てられたその姿は、薄いひとえに丈の短いはかまのみ。豊かな黒髪は高い位置でまとめられ、翠碧すいへき元結もとゆいがキリリと結ばれている。  舞台の上で、近寄りがたいほどの流麗りゅうれいさを見せ付けたその人の、間近で見る横顔は思いのほか幼い。勝気そうにつり上がった眉に、意志の強さを感じさせる引き締まった薄い唇。そして、じっと事の成り行きを見つめる瞳は、不思議なほどに澄んでいた。闇を射抜く、深く澄んだ眼差し。  その瞳が、薄蒼い光を放つ。猫の目のように闇夜に光る蒼い燐光りんこうが、澪月の琴線きんせんを掠める。  徐々に遠のいていく兵達に、あたりは暗闇を取り戻す。シンと静まり返った林道りんどうを揺らしたは、勝ち誇ったような含み笑いだった。 「間抜けな役人やな」  くつくつと笑いながら境内を見上げ、誰にともなく呟く。 「火もすぐ消えたようやし、もう、平気やな」  その言葉に、澪月も同じように境内を見上げる。暗闇に火の粉はなく、細い煙だけが月光にたなびいていた。 「怪我はないんか?」  それが自分への問いかけと気づくのに、少しだけ間があった。 「なんや。暗いんが、怖いんか?」  そう問われて初めて、澪月は自分の指先が、ぎゅっとシテの襟元を握り締めていることに気づく。縋りつくような自分の指先に驚いて、澪月がぱっと離れる。その場にポンと立ち上がる澪月を見上げ、シテは癖のある笑みを見せる。 「怪我はなさそうやな。やったらはよ戻り。ツレはおるんやろ?」  それは頷くことを求められた言問いだったのかもしれない。けれど澪月はどうしてか、すぐに頷くことが出来なかった。それどころか「お前は?」と問い返したかった。「お前はどうするんだ?」と。  言葉に詰まって立ち竦む澪月の後ろから、ゆるゆると灯かりが近づいてくる。 「まったく、誰が知らせたんだ?」 「ほんに、無粋ぶすいな役人たちじゃ」  口々に言って通り過ぎていく町人達に、束の間視線を奪われた隙に、シテの姿は消えていた。  行燈を下げた町人達が行きすぎた後、辺りはまた、もとの闇を取り戻していた。こんもりと茂った木々の間から、そろりと抜け出せば、月冴つきさえの風が冷たく澪月に纏わりついてくる。  ―― なんや。暗いんが、怖いんか?  問われた優しい声音が、耳に残る。不思議な既視感きしかんは、時を追って深くなる。  見上げる空に浮かぶのは、青白く満ちた月。地上は淡い光の紗幕しゃまくに覆われて、蒼くけぶっている。その青白い煌めきは、先程のシテの瞳を思い出させる。闇に浮かんだ、薄蒼い燐光りんこうが、澪月の瞼を離れない。  シテの顔に見覚えはない。なのに、あの腕を自分から振りほどくことが出来なかった。ずっと昔から、傍にあったぬくもりのように、誰とも知れない腕の中が心地よかった。  思いがけず、身体がふるりと震える。それは、冷たい夜風のせいばかりではなかった。 「澪月様!」  ぼんやりと月を見上げていた澪月を現実に引き戻したのは、長倉の必死な呼び声だった。はっとして声のほうを振り向くと、長倉が自分に向かってわたわたと駆けてくる。 「長倉」  何事もなかったかのように笑いかける澪月に、長倉の肩ががっくりと落される。中腰になって両膝に手を突っ張って、乱れた息を整えようとしている。 「そないに慌てんでも、平気やのに」  言って、苦しそうに上下する肩に置いた手が、思いっきり弾かれる。 「なっ、なんやの! 痛いやんか!」  弾かれた指先を握り締めて文句を言おうとした澪月が、ふと口を閉ざす。目の前で両足を踏ん張って立っている長倉の瞳から、ぽろぽろと涙が零れていた。 「えっ? えっ? なんで泣くん?」  本当にわからないというように目を丸くする澪月をきっと睨みつけ、長倉が声を張る。 「澪月様はね、私がどれだけ心配してるか、ちっともわかってないんですよ!」  長倉の、溜め込んでいた鬱憤うっぷんが、とうとう破裂はれつしてしまったらしい。 「いつだって、私の言うことなんか、少しも聞いてくれないじゃないですか!」  大きな背中を丸め、両方の袂を交互に使って涙を拭い、ひっくと息を吸う。 「いっ、今だって、とっ、突然消えちゃって」  言葉も続かないくらい興奮している長倉に、澪月が宥めるような声を出す。 「わかったから、少し落ち着けや」 「全然、わかってないです!」  言って長倉が、おいおいと泣き出してしまう。  澪月が、一生懸命な長倉に対して悪戯心がくすぐられるのはいつものことで、ついついからかってしまうのは決して悪意からではないけれど、心配を逆手にとっての悪戯に、長倉が本気で心配しているのは知っていた。今回のことは、もちろん悪戯なんかじゃなく、澪月にとってもビックリな出来事では有ったけれど、今は本当に、申し訳ない気持ちでいっぱいになっていた。  肌蹴はだけられてしまった襟元えりもと。解けかけた細帯ほそおび。いつもきちんと身なりを整えている長倉の泥岩色でいがんいろの着物には、ところどころしみがついている。長倉が、小柄な澪月を探すために、門戸の隙間や軒下を這いつくばるようにして探したろうことが、その着衣の乱れから伺える。その場面を知らないはずの澪月にさえ、長倉の必死な様子がはっきりと思い浮かぶ。長倉の懐には、夜道を照らす為の火種が準備されているはずなのに、それを使う余裕もなかったらしい。そして、その手元には、誰かに踏まれでもしたのか、ぼろぼろになった澪月の被衣が握り締められていた。  覗き込んでそっと額にふれると、大きな瞳から搾り出されるみたいに涙が零れる。自分が何かするたびに、余計に涙を溢れさせる長倉に、澪月は小さく息を吐く。泣き止まない長倉の袂をつかんで、ゆるゆると歩き出す。  人通りのすっかり途絶えた川沿いの道筋で、川面に視線を滑らせると、穏やかな波間に月の影が浮かんでいた。  ゆらゆらと揺れる月影を映す水面のすぐ横、やわらかに敷き詰められた草のしとねに長倉を座らせ、澪月がその隣に寄り添うように腰を落ち着ける。しばらくの間、両膝を抱えた格好で大きな身体を丸めていた長倉が、スンと鼻を鳴らす。 「落ちついたんか?」  問う声音の優しげな響きの向こうには、振り分け髪も幼い少年がいる。小さな膝を揃えてちょこんと座る少年が、心配そうに長倉を覗き込む。月明かりの下でさえ、煌めきを失くさない、淡い淡い蜜色の瞳。その澄んだ瞳の一途さにまた、長倉の鼻の奥がツンと痛む。  澪月の前で、いい歳をした自分がみっともなく泣き出してしまったことを、長倉は思いっきり後悔していた。なのに澪月にまっすぐに見つめられると、また涙が零れそうになる。  群集が消え去ったあと、ぽつんと残されていた被衣を見つけた瞬間、心が凍りついた。消えてしまったと、まるで空気か何かのように、澪月が消えてしまったと、そう思った。  いつか澪月は、あの館から旅立っていく。その想いは、日増しに強くなっていた。だって今、隣にいる少年の、時は止まっている。今日も、明日も、明後日も、たとえ百年過ぎても、少年はきっと今の姿のまま、変わることはない。けれど自分は確実に、歳を重ねていた。その現実は、自分と澪月を遠く引き離す。  だから、別れはいつか突然に来るだろうと、おぼろげに理解していた。でも、わかっているからと言って、納得しているわけじゃなかった。頭では理解していても、感情が少しもついていっていなかった。こんなにも唐突に、あっけなく消えてしまうなんて、信じられなくて、信じたくなくて、半ば恐慌状態で澪月を探した。  だから、ぼんやりと道の端に立っている澪月を見つけた瞬間、胸の中に溜まっていた色んなものが、いきなり溢れ出してしまった。 (別れの日は、近いのかもしれない)  ふと、そんな、予感めいた想いがぎった。 (でも、今は……)  胸の中で呟いて、澪月を見つめる。  ぬけるように白い肌に浮かぶ、濃い睫に縁取られた、切れ長の瞳。幼さを一瞬忘れさせる、大人びた視線に囚われるように、澪月の頬に触れる。すると澪月が、長倉の手に手を重ねて、そっと頬を摺り寄せてきた。長倉の大きな掌を、両手で包むようにして、澪月が微笑みかける。 (戻ってきてくれた)  そう思った瞬間、また胸が締め付けられて、長倉は静かに瞼を閉じる。大切なものを失わずに済んだのだと、何度も、何度も、胸の内で繰り返しながら。  篝火の消えた川岸は、何処までが水で何処からが陸なのか、それすら判然としないくらみに沈んでいた。けれどその昏みは、凍りついた蒼い水底のように、玲瓏れいろうなまでの清らかさに満ちていた。流れる水のせせらぎが、闇に溶ける。さらさらと、葦の葉が擦れあって風に啼く。深藍しんらんの天空には、星が瞬いている。蒼月そうげつに寄り添う星々は、銀砂ぎんさのように煌めいている。  やっと泣き止んだ長倉に、澪月はほっと息を吐き出して、またすとんと隣に座る。少しの間、正面にまわって長倉の顔を覗き込んでいたけれど、もう大丈夫と胸を撫で下ろす。肩越しに見上げた長倉が俯いたまま、またスンと鼻を鳴らしている。色んなことを我慢しすぎる長倉が、慣れない感情に戸惑っているのがわかる。  どんな時でも長倉は、最後まで自分の気持ちを言いつのることはなかった。  揚知客に対してはもちろん、澪月に対してでも、長倉がこんなふうに声を荒げることはなかった。いつもそれが当然とでも言うように、自分の感情を飲み込んでしまう。何をするにも、まず揚知客に、そして澪月にと差し出す長倉に、いつも申し訳なく思っていた。でも「俺はいい」なんて言ったら、とたんに哀しそうな瞳をするから、どうすることも出来なくて、いつのまにか当たり前の顔をして受け取るようになっていた。  でも、それでも、口にこそしなくても、長倉の無言の優しさに、安らぎを感じない日はなかった。  そんなことを思い返しながら、澪月はまた長倉を見上げる。長倉は大きな身体を小さく丸めて、膝頭ひざがしらに額を落している。 (……後悔なんか、せんでええのに……)  後悔なんかして欲しくないのに、長倉は後悔している。その確信に、澪月の胸が痛む。もっともっと正直に、色んなことを話して欲しいのに、どうして長倉は口をつぐんでしまうんだろう。自分の望みをいつも後回しにしてしまう長倉の、本当の望みを知りたいのに。  そう思った刹那、澪月の中で、鼓動がどくりと膨らんだ。その膨らんだ鼓動が、澪月がずっと胸に収めていた問いを、ぐいと押し出す。 「……お前は、なんで描くの、やめたんや?」  口にした瞬間、膨らみきった鼓動がパンと弾けて、詰まっていた想いがさざなみのように広がっていく。なんの脈絡もなく問われた言葉に、長倉が驚いたように瞳を瞠る。  確かに相国寺にいた頃は、揚知客と机を並べていた時期もあった。けれど、それはもうずいぶんと昔のことになる。そのことを、澪月に話したことはなかったはずだといぶかしみながら、長倉は肩口に寄りかかる澪月を見つめる。無言の問いかけに、澪月がくるりと振り返る。 「お前も、描いてたんやろ?」  問うように言いながら、それは既に問いかけではなかった。 「……ほんまは、お前も、描きたいんやないんか?」  否定しきれない澪月の言葉に、長倉が視線を逸らす。  最初から、夢を諦めていたわけではなかった。本当なら揚知客と一緒に、思うままに描き続けていたかった。  けれど、開花する前に躓き、枯れ急ごうとする揚知客の傍で、自分だけが絵筆を握ることは出来なかった。相国寺に背を向け、描く事そのものからも目を背けはじめた揚知客を、どうしてももう一度、画紙に向かわせたかった。だから、自ら望んで従者となった。  けれど、その夢は、もう叶ったはず。今、揚知客は、新たな息吹に向かって、走り始めている。では、……自分は……? 「なんで描かんのや?」  澪月の声音に、問い詰めるような響きが加わる。けれど「何故」と問われても、長倉に明確な答えは見つけられない。 「揚知客様とは……、才能が違いすぎますから」  思わず口にした言葉に、苦い笑みが浮かんだ。口にして初めて、胸の奥がちりちりとあぶられるように痛んだ。いつからか、夢みる場所を失くして、行き先さえ見つけられずにいた自分に、今初めて、気づかされて。 「なんやねん、それ」  澪月が、呆れたように言う。 「才能ってなんなん? そんなん、自分で決めることとちゃうやろ!」  パンと掌で草地を叩いて、澪月は膝をついて長倉を覗き込む。 「お前のそれはただの逃げや。試してみもせんで、何諦めとんねん!」  ぐっと詰め寄るように長倉ににじり寄って、澪月は声音を緩める。 「揚知客さんはふたりいらんのやで。お前はお前が描きたいように描けばええんよ」  囁くような声音が、濃紫こむらさきの闇に乗せられた。  それはずっと以前から、大内氏にも言われていた言葉だった。  お前も描きたいんだったら描けと。従者はいくらでも貸すから描いてみろと。長倉の中で、気づかずに溜め込んでいた情熱が、ふつりと小さな気泡きほうを浮かべる。  自分の胸のうちを確かめるように黙り込んでしまった長倉を、澪月はじっと見つめる。  まだ夢に辿り付けずにいる長倉に、ふぅと細く息を吐きだす。その吐息に、長倉がぎゅっと唇を噛んだとき、隣に座っていた澪月がおもむろに立ち上がった。驚いて見上げる長倉を見下ろす瞳が、一瞬、ひらりと紅い妖光ようこうを帯びる。  長倉の瞳に映るのは、白い塑像そぞうのような横顔。藍の闇に沈んだ川岸に、さっと仄かに光が射す。瞳をつむり、ゆっくりと両手を合せる澪月の身体が、彩かな光に包まれる。瞼を伏せた澪月の、そのあまりの美しさに、四辺は清冽せいれつな気に満たされていく。しんと静まり返った空間で、澪月の指先がぽぅと淡く光りだす。蛍のように光る指先が、くるくる、くるくると、中空に円を描く。ぽっかりと闇に浮かんだ翠光色すいこういろの円の中に、澪月がそっと両手を差し入れる。  闇に縫いとめられた円の中心は、長倉には見えない。ただ、おぼろな円だけが中空にあって、差し込まれた澪月の指先も消えてしまう。向こうの景色は変わらずあるのに、澪月の白い指先だけが消える。見間違いかと何度も瞬き、目頭をコシコシと擦る長倉を、澪月が振り返る。 「お前が描きたいんは、これやろ?」  蛍火の中から再び現れた掌には、大きな牡丹の花が乗せられていた。冬に傾くこの季節に、瑞々みずみずしい花弁はなびらたたえた丹色にいろの牡丹が、あやかしの光に照らされる。しゅんと空気がしぼむ。中空に浮かんでいた円が、その中心に飲み込まれていく。紫紺の闇が、静けさをまとってふたりを包み込む。 「もう、五年や……」  牡丹にそっと頬をよせ、澪月が溜息のように言う。 「俺が、あそこに来て、もう五年やで」  掌の牡丹に口付けながら、続ける。 「あの庭の手入れは、お前がしてるやん」  四季折々に美しい花々を散らせる、幽玄ゆうげんの庭。 「お前がもしも描くんやったら、絶対これやろなぁって、ずっと思ってたんよ」  夢見るように言って、澪月は長倉に、牡丹の花を差し出す。  宇治の館での五年。その日々に積み重ねられた真心と、揚知客が言ってくれた「ありがとう」の言葉が、澪月の背を支えていた。  出会いのその時から、人とは違うことを知りながら、いつも真っ直ぐに自分を受け入れてくれたふたりへの、言葉では言い尽くせない想いが澪月の不思議を紐解いていく。心の底からうとんじたこの不思議が、もしも誰かの為にあるのだと言うのなら、どうか此花このはなを、躊躇ためらわずに受け取って欲しい。  祈るような気持ちで、長倉の前にいた。  長倉の震える指先が、そっと牡丹に伸ばされる。柔らかな花弁が、ひんやりと指先に伝う。ふわりと掌に乗せられた牡丹を胸元に寄せれば、清らかな香りが、胸いっぱいに満ちていく。その香りに押し上げられる熱い塊に、瞳に映る牡丹の花が、みるみる潤んでいった。  花鳥風月かちょうふうげつ縹渺ひょうびょうたる山水画の全盛期にあって長倉は、静かに息づく可憐な花や鳥を描きたいと、望んでいた。

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