君の顔が好きだ。
昨夜はお楽しみでしたね? 3
「でもさ、お前どうすんの?」 「…とりあえず断っといたけど?」 「マジで? ぶっちゃけ笑顔好みだったんだろ? 棚から牡丹餅じゃねーの? 付き合っちゃえばよくね?」 ゲーム内での作業がひと段落して、ゲームを打ち切って伸びをしていたら、一樹がそう言った。銀治は呆れながら、ゲーム機の電源をセーブして切り、机の上にゲームを置いた。そうしながら、床にだらしなく寝転がりながら声を出す。 「…顔は確かに好みだけど、お前も知ってんだろ? 俺が好きな人いるの」 「…でも、お前の好きな子。完璧超人みたいな彼氏持ちじゃん。脈ねーぞ?」 「わかってるけど、他に好きな人いるのに付き合うのとか、相手に失礼だろ?」 「…お前、本当に今時のヤツでは珍しいよな。打算でキープでもよかったんだし…」 「…別にお前のこと嫌いじゃないけど、そういう感覚が俺には理解不能だわ」 マッジメダネー。一樹もそう言ってゲーム機を床に放り出し寝ころんだ。 銀治は寝ころんだまま目を閉じた。そして、深夜の告白の顛末を考えた。意識は、時間にしてまだ数時間しか前でない過去に飛んだ。
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