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「おはよう」 懐かしい声が聞こえてきた 随分と声が低くなっていて、君と会えなかった時間の長さを実感する でもあの頃と変わらず、優しい声だった 私は目を開き、君と同じ言葉を返した 「おはよう」 ハイルは満面の笑みを浮かべて 「おはよう以外にも、言えるようになってる筈だよ。何か言ってみて」 と言った ハイルにもう一度会えただけで、ものすごく幸せなのに、そんな夢みたいなことあっても、良いんだろうか 何を言うか考えて私は 「ハイル」 君の名前を呼んだ ハイルは嬉しそうに 「なーに?」 と言った これから君と、どんな話をしよう 私の気持ちもやっと伝えられる 君との未来を想像すると、それだけで胸が高鳴った 「ハイル」 「ん?」 「おはよう」 「うん!おはよう アイちゃんおはよう大好きだね!」 「うん。ずっとハイルに言いたかった」 やっぱり私は、おはようが一番好きだ それは色々な言葉を交わすようになっても、きっと変わらない 「僕もおはよう大好きだよ!毎日言おうね!」 「うん」 私たちは手を繋いで歩き出した 明日君に大好きだと言おう どんな顔をするかな?
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