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 白濁色の謎の液体を飲みながら待ってたら、テーブルに次々に料理が並んでいく。神父様の席にだけやけど。 「ウチの分は?」 「今運ぶから待っててください。『待て』は苦手ですか?」 「焦らされるより、焦らす方が好きやの」 「サキュバスらしいですね」  ウチの前に料理が並ぶ。本日のお昼ごはんは、鶏肉とジャガイモのクリーム煮。かぶとブロッコリーの炒め物。アボガドとトマトのサラダ。……オシャレやの。悔しいくらいにオシャレやの。  神父様がお祈りしている間にウチは食べ始める。どれもこれも美味しくてほっぺたがとろけ落ちてしまいそうやの。  ほくほくのジャガイモとふっくらやわらかな鶏肉。噛めば噛むほどお肉のうま味がお口の中でふわっと広がるの。  かぶは口に入れた瞬間にとろけるくらいやのに、ブロッコリーの歯ごたえが絶妙な加減やから、満腹感があるやの。  そんで、サラダがさっぱりしてるから、クリーム煮が軽い食べ物のように感じるやの。カロリーを心配しなくても大丈夫なくらいに考えられたメニューやの!  おなかいっぱいやの。エネルギー充電された気がするやの。クリーム煮やから、牛乳やと思うの。ちょっぴり回復やの。 「貴女って、美味しそうに食べますね」 「美味しいやの。神父様の料理、美味しいやの」 「……デザートにプリンがありますけど」 「食べるやの!」 「わかりました」  神父様はウチの前にプリンを置いてくれた。猫のかたちのプリンやの。可愛いやの。癒されるやの。思わずにこにこしてまうやの。 「プリンも美味しいやの」 「それは良かったです」  神父様はほんのちょっとだけ笑ってくれた。ずっとこれくらい笑ってくれてたらええけど、それやと顔が綺麗やからモテモテになってまいそうやの。  女性と付き合うこともできへんし、結婚もできへんのに、モテても仕方ないやの。それなら、ムスッとしたまんまのほうが? でも、ふとした瞬間にこの笑顔を見たほうが惚れてまいそう……。難しい問題やの。  って、ウチが考えても仕方ないんやの! 「神父様。この後は何するん?」 「特に変わり映えもしない仕事ですよ。私は神に仕えるものなので」 「神父様なら、討伐のお仕事のほうが似合いそうやの。教会で祭司やなくて、エクソシストのお仕事したらどうやの?」 「私は悪魔憑きと精神病を見分けられませんよ。殴ったら治るかなって思いますし」  殴っても治らへんと思うの。悪化しそうやの。  高い魔力を持ってるんやから、傭兵とかのほうが向いてそうやけど……、ウチは神父様の何の心配をしてるんやの。 「エクソシストの仕事は夏樹のようなタイプが向いてるんですよ。私は教会で勉強しているほうがお似合いです」  ……ウチには、前線で殴り合いしてるほうが似合うように見えるんやけど、言わんとこ。ウチもぶっ飛ばされそうやもん。  神父様はお皿の後片付けをするからって、ウチをぽいっと外に放り出した。花に水やりして欲しいって言われたやの。  花壇にはいっぱいお花が咲いてた。どれが何て名前の花かわからへんけど。綺麗やの。とりあえず、言われたとおりに、水やりするやの。こういう時は、水の魔法やの!  ちっちゃな雨雲を出して花壇の上を飛ばす。これぐらい楽勝やの。 「修道女が雨雲を出したぞ!」 「えっ!」  見られたやの。でも、一般人が魔法を使えてもおかしくないはずやの。本屋に魔導書も売ってるくらいやの。だから、読んだら誰だってできるはずやの。……才能があるんやったら。 「悪魔だ!」  な、何でバレたんやの!? ちびっこには幻術が効いてへんやの!?

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