『幸せとはなにか』 それが書いてあったのは私の大好きな小説家横井さとしさんの最新作『三毛猫の幸せ』の冒頭。出たのは2ヶ月前でしとしと雨が降る季節。なぜ私が今その時に出た本を読んでるかと言うと暇な夏休みだからこそ大好きな作家さんの本を読んでいたい!と思いずっーっと我慢してきた。 それにしても分からない、、幸せがなにか。決して不幸に生きてる訳ではない。お父さんは私が小さい時に死んでしまってお母さんと2人だけど決して寂しくない。お母さんは私のために沢山働いてくれてる、他の子みたいに休みの日にトロピカルランドに行けなくても、大好きな国語の授業の授業参観を見に来てくれなくてもお母さんは私を愛してくれてる。その事実だけで胸がいっぱいになる だけど、幸せがなにか私には分からない そんなことを考えてるといつの間にか私は眠りについていた 朝起きるとお母さんが「ご飯できたよ」と朝食の合図をしてくれた パンを食べてるお母さんにさりげなく聞いてみる 「お母さんの幸せって何?」 お母さんはいつもの笑顔ででも少し困ったように笑った 「えー、なに急に? お母さんの幸せはね、夏花が幸せに生きてることかな」 「そっか〜嬉しいありがとう」 私が幸せに、か。 幸せがなにか分からない私に言っちゃうか、それ でも同時に少し罪悪感が込み上げた 幸せがなにか分からない娘の幸せを願う ちょっと空回りしてるような あーあ、幸せが何か全く分からないや それから私は準備をして学校に向かった 教室に入ると席が近くで仲良しの優香ちゃんと美優ちゃんが朝の挨拶をしてくれた 「なっちゃん!おはよう」 優香ちゃん達ふたりが挨拶してくれたので私もおはようと返す そうすると美優ちゃんが 「なっちゃんどうした?元気ないの?」と心配してくれる 実はさ、幸せって何か考えてるんだよね なんて、哲学的なこと朝から仲良しの友達に言えるはずもなく、えーなんでもないよ!っと明るく返す そうすると2人はなんでもないように昨日ドラマに出てた俳優さんの話を始めた ーー
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