夢のお知らせ
真偉の夢占い・兄の友達2

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兄の友達 「やあ! 賢、、長かったな、今回の出張、、日焼けしたのか? 2日前に、おばさんが来たんだ、奥歯が痛いってな、、それで、、お前が今日、帰るって、聞いて、、。 連休は休みか?」 「ああ、、連休中は休む。 黄砂って、ひどいよ! ゴーグル必要だな。」 「そんなに凄いか、、ニュースでも見てたけど、日本にも飛んでくるくらいだからな、、。 ま、無事でよかった。 ところで、うちの連中から聞いたんだが、、真偉ちゃん、夢占いか、夢判断みたいこと、してるのか? 評判らしいぞ、、 当たる! 年齢不詳の美少女、隣に恐い和服姿の老人が座ってるって、、」 世間は狭い。 噂はすぐ広まる。 祖父が電話対応してくれたのは大助かりだった。  祖父の人を観る目は確かだから、電話で話していて、冷やかしか、真面目な話か、判断しているのだろうと賢は想像した。   渡辺は、小学生の頃から、まだ赤ん坊の真偉を可愛がり、大人になったら、真偉を嫁にすると、友達の中で平気で大威張りで言っていた。  豪快な男で、賢も、祖父も人間として信用していて。   もし、真偉さえ嫌でなかったら、赤ん坊の時から知り尽くしている渡辺と結婚したほうが安心だと考えていた。   渡辺は、盆に珈琲と鴬餅をのせて、居間に入ってきた真偉をまじまじと見て、  「真偉ちゃんは、いつも可愛らしいな、、、」  「ありがとうございます。 あの、珈琲に合わないかも、、 このうぐいす餅、私、作ったんです、、。 お兄ちゃんは、桜餅より、きな粉いっぱいのうぐいす餅が好きで、、。 渡辺さん、よかったら、召し上がって下さい。」  可笑しいのは、渡辺は真偉の顔から目を離さず、真偉が話すとメロメロで。 大きな体をして、小さい真偉に対して、かたくなっている様子で。   父親の歯科医院を手伝う為に、東京の大学病院勤めを辞め昨年、札幌に戻ってきた。  昨年、渡辺に冗談半分に、女はいるんだろ、、真偉の事、真偉を嫁にするという話は終わったなと問うと、  「何?! バカな!! 俺の気持ちは変わらない、、。 真偉ちゃんさえ、よければな、、。 賢、、分かるだろ、、女はいたよ、、。ま、今も、、いるさ、、女には不自由しないよ、、。 ただ、生涯を共にする結婚相手は特別だ、俺は、真偉ちゃんしか考えていないよ。 賢、お前には約束する、、。 真偉ちゃんと結婚したら、真偉ちゃんを泣かせる事は絶対しない、、勿論、、女遊びもしないよ。」  そのように言ったはずで。  賢にすると渡辺とは長い付き合い、信用している。  それが一番だと思いはするものの、真偉は結婚どころか、人を避けていて。  同性とも、付き合わないのに、男と付き合うはずもない。  きっと、心の声が聞こえるのだろう、 口から出る言葉と心で思っている事の違いに、真偉は嫌気がさした、。 嫌気以上に人間を信じられなくなったのではと。   真偉は赤ん坊の頃から渡辺に普通に接していた。  真偉は好き嫌いを口にはしないが、異常なくらいに避ける人間もいる、渡辺には、おぶってもらったり、 近くのコンビニへ手を引いてもらいアイスクリームを買いに行ったりしていた。   きっと、真偉は渡辺を好きとかの感情ではなく、信じることが出来る、嘘のない人間と感じていたのだろうと。  「真偉ちゃん、旨いよ、ウグイス餅も珈琲も、凄いな、、和菓子作るようになったんだ、、真偉ちゃんも二十歳だからな、。 な、真偉ちゃんは彼氏とか、いるのか?」  真偉は渡辺の言葉にすっかり驚いたのか、大きな眼を見開きながら、首を振り。  「そう、そう、真偉ちゃんは、彼氏なんか作るなよ!! 男は狼だからな、、。 困ったことがあったら、俺に言ってくるんだよ、、、不遜な輩は、俺が退治してやるからな!」  渡辺は正直な奴だと思う。  真偉は、渡辺を嫌がる様子もなく、ありがとうございます、ごゆっくりなさって下さいねと、空の盆を持って部屋を出て行く。  実際のところ、真偉は渡辺を好いていた。 兄の仲良し仲間は兄を入れて5人いて。 その兄の友達は、みんな真偉に優しかったが、小さい頃から、渡辺は変わらなかった。  ずっと子供時代の真っ直ぐな汚れのない心を持ち続けていた。  真偉は、渡辺が話す時、口から出る言葉と心で思っていることが一致していることを知っている。  信頼できる人だと考えている。  しかし、それ以上の感情は何も無い。 兄の友達。 自分を小さい時から可愛がってくれた人、頼りになる人。 それだけだった。              🥀🥀🥀

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