紙飛行機
紙飛行機-2

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「おい中村、おまえ何で今日プールに入らなかったんだよ」 今日の昼休み、突然大樹くんからそう聞かれて、私は口ごもってしまいました。 「生理になっちゃったから」とは、男子の前では恥ずかしくて言えません。 「さてはおまえ、水泳の授業さぼっただろう?」 なかなか答えられずにいる私に、大樹くんは怒っているみたいな声で言いました。 「さぼったんじゃないよ。ちょっと、風邪ひいちゃったから」 「嘘つけ!ぜんぜん具合悪そうに見えないし、給食だって全部食べてたじゃないか」 大樹くんの大きな声に、周りの男子たちが、こちらの方に目を向けるのが分かりました。 「大樹、どうしたんだよ」 その中の一人の和人くんが、大樹くんに聞いてきました。 「中村が今日水泳の授業さぼったんだって」 大樹くんは笑いながら言いました。 「違うよ、さぼったんじゃないよ」 私は何とかそう言い返しました。 「えー、さぼったのー?」 「いーけないんだー」 しかしその声は届かず、他の男子たちもからかってきました。  その声に、ほっぺたがじりじりと熱くなっていくのが分かりました。  気がつくと、私は教室を飛び出して走りだしていました。  両目からは、涙がぽろぽろとこぼれてきます。  お腹の奥の方からも、1滴2滴と血が落ちてきます。  ナプキンを新しいやつに変えないと。  トイレに駆け込むと、急いでズボンとパンツをおろしました。  そして張り付いているナプキンを、勢いよくびりっとはがしました。  それは血で重たくなっていました。  血で汚れたナプキンを、小さく折りたたむと、それをトイレっトペーパーで包みながら、私はまたぽろぽろと泣きました。

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