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「お前……まさか……、俺を追って学校を選んだんじゃないだろうな……?」 「うぐっ……」 気まずそうに目を逸らすレイ。 目を背けたくらいで俺と距離が取れるものか。 お前、まだ俺と繋がったままなんだぞ、分かってるのか? 俺はさっきから、何を尋ねても結局、俺の事を思っての行動ばかりだった可愛い男の内を突き上げる。 「ぁあぁっ!」 不意打ちに、びくりとレイの身体が跳ねる。 今までにも何度かベロベロに酔ったこいつに言われた事はあった。 「俺は、お前に会わなけりゃ、騎士にはなってなかったよ」と。 ただ俺は、それを一人なら途中で辞めていただろうという意味なんだと思っていた。 だが、そうではなかった。 こいつは本当に、俺の傍に居たいそれだけで、ここまで厳しい修練と、激しい戦いを越えてきたという。 「まったく……。お前は本っっ当に馬鹿だな」 「な、何だよ……。どーせ俺はルスみたいに利口じゃな……」 悪態をつこうとするレイの柔らかな唇を塞ぐ。 「ぅ……ん……っ、んんんっっ」 馬鹿みたいに、俺のことが好きで、俺のことばかり考えて生きてきたらしい男は、俺が強く強く口付ければ、真っ赤に茹で上がって俺の胸にへたり込んだ。 「……ルス……」 レイの熱い息が胸にかかる。 なんで俺の名を呼ぶんだ。余計愛しく思ってしまうだろう。 俺は、念のために確認しておく。 「じゃあ結局、お前を初めて抱いたのは、俺だな?」 「っ……」 レイは、赤い顔に潤む青い瞳を伏せて、こくりと頷く。 「そうか……」 俺は緩む口元をそのままに呟く。 いや、しかし、付き合ってほんの二日かそこらにしては、レイは派手に感じていたようだったが。 「……何度目だったんだ?」 「なっ……、何でそんな……細かく聞くんだよ……」 レイは真っ赤なままの顔で、もう勘弁してくれとでも言うように零す。 「お前があまりにも良さそうにするのでな。気になったんだ」 レイの拗ねたように膨れた頬を、宥めるようにそっと撫でてやれば、レイは心地良さそうに目を細める。 「二……二度目だ、よ……」 目を逸らしたままに、レイは渋々答えた。 なんだかんだ言って、こいつは俺の問いに答えてくれるよな。と内心で苦笑しつつ、その頬を引き寄せる。 「それなら、このままもう一度するか」 「なっ、なん……」 口付けてから、答える。 「そうすれば、俺の方が多いだろう?」 「だからっ、自分と競うなよっっ」 そう言うレイは、どこか嬉しそうに笑っている。 俺は笑顔のレイを腕の中に閉じ込めるように、その身体を両腕で強く抱いた。 レイは素直に俺の腕の中に収まると、俺の胸に頬をぺたりと寄せる。 「ああ……、幸せだな……」 思わず口から溢れたのは、そんなありふれた言葉だった。 思えば、今までも俺が幸せだと思う瞬間のほとんどに、お前がいたような気がする。 子が産まれた時、結婚式、初めての告白。 初出撃も、入隊式も、初めてこの手で魔物を倒した時も、俺の隣にいたのはこいつだった。 何となく、レイとなら、死ぬまで一緒にいられそうだ。 こいつなら、魔物に襲われたって返り討ちにするだろうしな。 俺が思わずこぼした言葉に、レイは息を詰め小さく震えた。 見れば、その瞳には涙が滲んでいる。 「おい、泣くなよ」 俺が苦笑すれば、レイは慌てて涙を擦ろうとする。 その手首を掴んで引き寄せ、溢れかけた涙を唇で吸い取る。 「……ルス……」 うるうると潤んだ青い瞳が俺をじっと見つめている。 俺以外を知らないというその眼差しに、腹の奥へ熱が集まる。 「どうせ泣くなら、こっちで啼いてくれ」 腰を揺すれば、俺の上でレイが愛らしく喘いだ。 「うぁ、……あぁっ、んん……んっ」 レイの声に、温度に、その香りに、背をぞくりと熱が駆けのぼる。 その内を思う存分突き上げたい衝動に任せ、腰を振ろうとした時、レイが俺を求めた。 「……ん……ルス……っっ」 ああ、そういえば、レイはまだ俺を抱いた事がないと言っていたな。 「その前に、俺が抱かれようか?」 思い出して尋ねれば、レイは信じられないような顔をして俺を見た。 ……そう驚くほどのことではないだろう。 ともに支度をしたというのに。 「い、いい……のか……?」 聞き返すレイに、俺も尋ねる。 「お前こそいいのか? 俺に抱かれてこんなに良さそうにしているのに」 「い、いーんだよっ!! 俺だって、お前がずっと抱きたかったんだからな!?」 食い気味に答えられて、俺は苦笑を浮かべつつ口を閉じる。 お前ほど可愛く抱かれてやれる自信は無かったが、わざわざそれを言うのも野暮という物だろう。 何せ、こいつは遥か昔から俺が好きだったらしいからな。 ……ん? じゃあ何だ、お前、まさか……俺でそういう事を考えたりしてたって事か? いや、まさかな……。 いくら何でも、俺じゃ抜けないだろう。……なあ? 内心に何とも言えない焦りと戸惑いを浮かべて見上げたレイは、小さな声を漏らして俺の物を抜くと、俺の後ろへと手を伸ばしていた。

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