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少しは緊張が解けただろうか。 まあ、俺が耐えられなくなるより、お前が堪えられなくなる方がずっと早いんじゃないかと、俺は思うがな。 内心苦笑する俺の腰を持ち上げるようにして、レイが俺の内へと侵入を試みる。 入り口に、ひた、と当てられたレイの物は、指よりもずっと熱かった。 ずぶり、と体内に硬く熱い異物が入り込む感覚に、思わず抵抗のための力が入りそうになる。 それを意識的に緩めながら、細く長く息を吐く。 「……っ……く……、はぁ…………」 視線を感じて顔を上げれば、レイが心配でたまらないような顔をしている。 おいおい、そんなに俺を心配していては、立つものも立たないんじゃないか? そう思いはするものの、内へと入り込むレイのそれはとても強固で揺るぎない。 お前はそんなに、俺の事が好きか……。 こんな……どこから見てもむさ苦しい見た目の男に、お前は欲情してると言うのか。 そう思う間に、一番太い部分が入り口を通り抜け、後はするすると入り込む。 ……と、思いきや、レイの物が全て収まるより先に、ゴツ。と何かが底に触れた。 「ぐっ!」 ビリリッと強烈な稲妻のような痺れが、腰から弾けて、足先や頭の先までを走り抜ける。 痛いほどの衝撃が走った後には、甘く蕩けるような快感が広がった。 ……何だ、これは……。 戸惑う俺の腰を、レイがもう少し高く持ち上げる。 「痛いようなら、我慢しないで言えよ?」 レイの気遣う言葉に、内心苦笑する。 お前、やめてくれと言ってもやめないのではなかったのか? ……けれど、俺が笑っていられたのは、ここまでだった。 ズブ……と奥深くに侵入される。 「っ、ゔあ……っっ」 ゴリッとした感触と強烈な圧迫感。 入ってはいけない部分へと入り込まれるような、命の危険に近い恐怖。 息が出来ず、目を見開く。 レイはぎゅっと眉を寄せて苦しげに呟いた。 「ルスん中……キツイ、な……」 その声に、少しでも緩めようと、出来る限り全身の力を抜いた瞬間、硬い何かが俺の中を割くようにして奥の更に奥へと入り込んだ。 「っ、……ぅゔっっっっっ!!!」 びくんと身体が大きく跳ねる。 速やかに逃げなくては、壊されてしまう、と身体が訴えている。 しかし、入り込んだくびれは簡単には抜けそうにない。 激しい圧迫感と痛み。 それなのに、感じたこともない快感が渦巻いて息すらままならない。 「レ、イ……っ、奥、過ぎる……っ」 「あ……悪いっ!」 俺の必死の訴えに、ルスが慌てて腰を引く。 ぐぷり。と、中で細いそこを無理矢理通る音が聞こえた気がした。 「――――――っっっ!!!」 身体が跳ねる。ビクビクと、繰り返し。 腹の中から弾けるような感覚が、俺の内側を勝手に引き絞る。 「ぅあ、ルスっ、キツ……っ!」 レイの声は痛みを訴えていた。が、俺の身体は既に俺の制御を離れていて、どうする事もできない。 「……っ、一旦、抜くぞっ」 レイが、強引に自身のそれを引き抜く。 締め付けるそこを無理矢理引き裂かれる感覚が、痛みではなく強烈な快感として刺さる。 「――――っっ!!」 視界が明滅して頭が真っ白になる。 勝手に力を込めてしまう全身がレイを傷付けないように、自分の両手が掴んでいるものがシーツである事だけを何とか確かめて、後はただ、荒れ狂うような快感に溺れた。 *** 俺は、自分の下でシーツを握り締めて痙攣を続けるルスを、どうしてやればいいのか分からずに、狼狽えていた。 「ルス、大丈夫か……? ルス……!」 ルスは俺の声も届かないのか、それとも答えようがないのか、ギュッときつく閉じたその目も、苦しげな表情も、変わりそうにない。 「っごめん……、ルス……、ごめんな……」 俺は、自身の立ち上がったままのそれに視線を落とす。 俺の物は、ちょっと……、いや、結構……。人より長い。 自分より小柄な女性とする時は、奥まで入れ過ぎないよう気を付けていた。 でも、ルスなら、俺よりガタイもいいし、最後まで入るかと思ってしまった。 いや、入るのは入った。 ……入ってしまった。 俺は自身の物を改めて見る。 真っ直ぐじゃない奴は結構いる。だが、左に湾曲する奴が多い中、俺のこれは右側に向かって緩やかに曲がっている。 おそらく……、結腸まで入り込んでしまったんだろう。 普段は閉じているはずの入り口を、ルスは、俺のために……開いてしまった。 痛がる俺の為に、ルスは力を抜こうとしてくれたんだ……。 「っ……、ルス……」 震えるルスに手を伸ばしかけて、躊躇う。 下手に触れれば、快感を増やしてしまうだろう。 ……触れないでいる方がいいだろうか。 不甲斐なさに歯噛みすると、思わず涙が滲む。 優しくすると言ったのに。ルスは初めてだったのに。 じっくり、俺と一緒に気持ちよくさせてやりたかったのに、こんないきなり、マズイとこまで侵して、ルスの身体だってびっくりするに決まってる……。 抑え切れずに漏れた、小さな嗚咽。 零れた涙の雫は、顔を覆う俺の腕を伝って、ルスの上にぽたりと落ちた。 「レ、イ……?」 ルスが荒い息の合間から、俺を呼ぶ。 「ルス……っ、大丈夫か? ごめんな、俺……っっ」 「大丈夫……だ……。っ、もう……少し、待って、くれ……」 ルスはまだ苦しげに眉を寄せたままに、俺に少しでも微笑もうとしてくれた。 ルスは、握り締めていたシーツからぎこちなく手を解くと、はぁ、と熱い息を吐きながら、腕を目の上に乗せた。 酷く疲れたようなルスの様子に、喉が渇いてないだろうか、と思い至る。 俺は、とりあえず水でも汲んでこようかと立ち上がった。 背を向けた俺の手首を、ルスの熱い手が掴む。 「あ、えっと、水汲んでくるだ、け……」 「……っ、そばに、いてくれ……」 真っ赤に染まった頬で、額に汗を滲ませて、ルスは潤んだ黒い瞳で俺を見上げて言った。 サラサラとした黒髪が額や頬にかかって、汗で張り付いている。 色っぽいにも程がある。 ……もう一回、突っ込みてぇな……。 俺は、ごくりと喉を鳴らして、掴んできたルスの手を、もう片方の手で包む。 「そ、そばにいる。離れないから、安心して休めよ」 ルスはホッと寄せていた眉を緩める。 苦しげな表情が、少し緩まって、切なげで扇情的な表情に変わる。 いや待て、余計俺の心臓に悪いわ!! こんなルスの顔見てたら、もう問答無用で襲ってしまいそうだ。 俺が思い切り視線を逸らすと、ルスが小さく息を詰めた。

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