おい、そこの嬢ちゃん。 おめぇさんみたいな娘っ子がこんなきな臭い場所に来るもんじゃねぇ。 他の連中が来る前にさっさと去りな。 あん？ブランマンに会いに来た？ ･･･はぁ、またか。 なんでも願いを叶えてくれる全能なる者ブランマン。 そいつを目当てにリスクを冒してまで来るやつが多くて、こっちは困ってんのによぉ。 で？嬢ちゃんはそいつになにを叶えてほしいってんだ？ 父親を殺してほしい･･･か。 なにがあったのかはこっち側にいるとだいたい想像はつくが、やめといたほうがいいぞ。 なんで？ まぁ、そうだよな。 いいか？なんの見返りもなしになんでも叶えてやるなんて、そんな旨い話あると思うか？ あったとしても、こっち側のやつがそれに当てはまらないことくらい嬢ちゃんでも分かんだろ？ 念願叶って父親が死んだとしても、お前の命が代償だって言われたらどうするよ。 そんなんなっちまったら、元も子もねぇだろ。 ･･･だからよ、代わりに俺が請け負ってやるよ。 嬢ちゃんが必死にここに辿り着いたんだ。タダで返すのも野暮ってもんだろ？ それに、俺にとっちゃあ嬢ちゃんの言う頼みなんざ朝飯前だしな。 助ける？いいや、ただの気まぐれってところだな。 それに俺はブランマンじゃねぇから、なんでもってわけにはいかねぇさ。 ま、今は･･･な。