まがきのほらのあな
掛け合いセリフ『 フォトフォルダ 』

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男:お前さ、俺に隠しごとない? 女:え?どうしたの、急に。 男:や、ないならいいんだけど。 女:あるわけないじゃん。 男:うん、だからないならいいんだ。 女:じゃあ、なんでそんなこと聞くの? 男:・・・いや、なんもないけど。 女:なにもないのにわざわざそんなこと聞かないでしょ? 男:まぁ、たいしたことじゃないし。いいよ。 女:・・・ねぇ、もしかして見たの? 男:は?見たって、そんな勝手に見るわけないだろ。 女:勝手にって?なんのこと言ってるのよ。 男:お前が言ったんだろ、見たのかって。 女:私は見たの?って聞いただけだけど。 男:だから、お前のスマホなんて勝手に見てなっ・・・! 女:・・・ふぅん、見たんだ。 男:あ、いや・・・今のはその、会話から想定してスマホのことだって思っただけで・・・。 女:ま、見られたくらいでなんとも思わないけど。というか、どうして、あなたがそんなに動揺してるのよ。 男:別に、俺は・・・。 女:自分から隠し事してないか聞いてきたくせに、変なの~。 男:変なのはお前だろ!あんな、あんなもの・・・! 女:あー、そっか。そっちも見ちゃった感じ?だから、そんなにそわそわしてるんだ。 男:なぁ、いつから撮ってた!?いつから知ってたんだよ! 女:えぇ?こんなに一緒にいるのに、気付かなかったの? 男:なにを・・・。 女:最初からだよ。最初から、知ってたの。だって、ずっと見てたんだもの。 男:最初からだって? 女:うん。でもね、あなたがこっち側の人間だってことを知ってから、もっと興味が湧いて近くで見ていたいって思ったの。   それで、こうして恋人になったんだぁ。 男:なに言ってんだよ・・・。 女:本当は獲物だったはずなんだけどさ、あなたの裏の顔はすっごく私好みだったから、作品制作はお休みすることにしたの。   私がやらなくても、あなたがやってくれているでしょ?それにさ、写真映えがいいのよ。   自分の作品を見返すたびにあなたのその腕を憎たらしく思っちゃうほどにね。 男:はっ、そういうことか・・・。俺自身、まだまともなほうかもな。 女:あなたの犯行は可憐で優しい。それに伴うように作品はとっても綺麗でずっと眺めていたいと思えるの。 男:お前はさ、俺のこと少しでも好きだったか? 女:さぁね、でもあなたの作品は好きよ。 男:そっか。俺はさ、俺のことを知らないからこそお前を好きになれていたっていうのに残念だよ。 女:そう?似たもの同士、これからも仲良くしていけそうなのに。 男:似たもの?ふざけるなよ。俺はあんなこと、本当は・・・! 女:そ?こんなに嬉しそうな顔をして? (女、写真フォルダに映る男の写真を本人に見せる。) 男:はは・・・。そんな顔で俺を見ているお前にだけは言われたくないよ。

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