喫茶店フォレスタ
『初恵と片付けの時間』

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 きってんも閉店の時間になり、看板などの片付けをしていると、通用口から京子が出てきた。 「お母さん、しめの作業手伝うよ」 「ありがとう。じゃあ、クロスとかまとめてくれ」 「はーい」  閉店作業の間は、美月は夕食の準備をしているため、ようすけおそばんシフトの後、そうでないときは京子がこうして作業に加わってくれる。  店はれいにしておきたい、とはつも日々話しているおかげで、だん大ざっぱな京子もったの位置をマメにかくにんするようになった。美月は店にかざる花の選定に行ったり、ようすけが季節ごとにクロスを作ったりと、店に対して出来ることをそれぞれしている。  京子はまだ、自分に出来ることを探している最中で、高校生になったらバイトとして本格的に加わりたいとも言っている。ドリンクの提供など、はつと京子で何が出来そうかを相談しあっているところだ。 「ブラックで飲めるようになりたい……」 「別にブラックだけで飲まなくても、アメリカンとかで慣らしていこうな。飲めた方が風味を伝えやすいけど、無理するものでもないさ」  片付けをしながらつぶやいていた京子の言葉に、はつやさしく返事をした。「まだ何も決められていない」というのは確かにれっとうかんを生みやすい。だからこそ、少しずつ店の手伝いをさせ、時々接客やドリンク提供の手伝いをさせている。  本人は「かっいい制服でしいコーヒーを出したい」とんでいるからこそ、それが出来るように親としても応えていきたい。そうじゅんと決めている。

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