向日葵みたいに君が好き
《小学二年生》第十話

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 三学期といえば、二月にはバレンタインデー。  仲良い女の子たちみんなが義理チョコをくれたから、男の子たちは浮き浮きだ。  「実は本命チョコだったりして!」とか「これそれっぽくない?」などといった話題でわいわい浮きだったまんま気が付けば三月。  僕の手元には直接ゆらからのチョコが来ていない。  だから僕がゆらからチョコをもらっていることを誰も知らない。  揶揄ってばかりいたみんなが、揶揄うどころか可哀想になあと慰めてくるようになった。  それはそれでなんだか変な感じだけれど、揶揄われて嫌だなあと思うことの方が圧倒的に多いから少しほっとした。  「つかさくん!」と押しかけるようにやってくるゆらだから、実はみんな、「つかさくん!」て堂々とチョコを渡してくるだろうと楽しみにしていたらしい。しかし揶揄うネタは降ってこなかった。  だから僕はそういう振りをすることにした。そうしたら、みんな僕を揶揄って遊ぶことを忘れてしまったようだった。    一番哀れんでくれたのはよう太。  よう太は優しくて明るくて隠し事はしないし、なんでも真っ直ぐで素直。だから僕はどんなに揶揄われようと楽しそうなよう太だけは大好きだ。    あの時だって、よう太は単純に思ったことを言っただけで、子供くさい僕が悪かったのは本当のこと。  今でも仲の好いよう太は、年中楽しそうに「惚気を聞かせろー」と言ってくる。  残念ながら、よう太には彼女はいない。  まさに父さんがいっていた、優しいだけじゃ良い人止まりというやつだ。

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