ヒューマンドラマの作品

爆弾拾いがついた嘘
「私、絶対死ねないんです」  かつて不発弾の爆発事故で従兄を亡くした女子学生、冴島一希。悲壮な覚悟を胸に、一流技術者への弟子入りを志願する。目指すは、不発弾の処理を担う民間業者。命がけの職業であり、女性の前例はない。 「お前をただ働きの使いっ走りに任命する。感謝しろ」  門前払いをくつがえし、無愛想な男のもとで住み込み修業を始める一希。十一年前に従兄の命を奪った「サラナ」の解体にも挑むが……。 「お前が言う『罪』ってのは何のことだ?」  師匠に動揺を見抜かれた一希は、涙ながらに爆発事故の経験を告白。自分のせいで従兄が死んだという罪の意識と、体に負った傷痕は今も消えていない。師匠は一希に責任はないと明言し、厳しくも親身に指導を続ける。  周囲の人々に支えられながら、自分のコンプレックスや偏見とも向き合う一希。徐々に弱みを克服し、人の手を借りる柔軟性も身に付けていく。  二年の修業を経て、師弟の関係はより親密なものへと育っていたが、二人には別れの時が訪れる。  ついに処理士となった一希は、絶体絶命のピンチのさなか、思いがけず師匠と再会。重傷で意識が遠のく中、師匠の出生の秘密と本心を知り……。  二つの血をめぐる硬派な人間ドラマ。師弟の絆と淡い恋。そして、苦い嘘。 【希望的エンドです】 【リアリティ、心理描写、没入感に定評あり】 【小説家になろう、カクヨム、アルファポリスにも掲載しています(別バージョン含む)】 【カバーイメージ作成:あさぎ かな様】
桜の朽木に虫の這うこと
「人間って、何だろう?」 十六歳の少年ウツロは、山奥の隠れ里でそんなことばかり考えていた。 彼は親に捨てられ、同じ境遇・年齢の少年アクタとともに、殺し屋・似嵐鏡月(にがらし きょうげつ)の手で育てられ、厳しくも楽しい日々を送っていた。 しかしある夜、謎の凶賊たちが里を襲い、似嵐鏡月とアクタは身を呈してウツロを逃がす。 だが彼は、この世とあの世の境に咲くという異界の支配者・魔王桜(まおうざくら)に出会ってしまう。 ウツロは魔王桜から「アルトラ」と呼ばれる異能力を植えつけられてしまう。 目を覚ましたウツロは、とある洋館風アパートの一室で四人の少年少女と出会う。 心やさしい真田龍子(さなだ りょうこ)、気の強い星川雅(ほしかわ みやび)、気性の荒い南柾樹(みなみ まさき)、そして龍子の実弟で考え癖のある真田虎太郎(さなだ こたろう)―― 彼らはみな「アルトラ使い」であり、ウツロは「アルトラ使い」を管理・監督する組織によって保護されていたのだ。 ウツロは彼らとの交流を通して、ときに救われ、ときに傷つき、自分の進むべき道を見出そうとする―― <作者から> この小説には表現上、必要最低限の残酷描写・暴力描写・性描写・グロテスク描写などが含まれています。細心の注意は払いますが、当該描写に拒否感を示される方は、閲覧に際し、じゅうぶんにご留意ください。 「カクヨム」「NOVEL DAYS」「ノベルアップ+」「エブリスタ」などにも投稿しています。
猫縁日和
 猫を介して、いろんな人たちと繋がるほっこりストーリー。  小城梨花。二十五歳独身。おっちょこちょいで、ちょっとめんどくさがり屋。  けど、心根が優しいし、スイッチを入れば頑張り屋さんに。  仕事を辞めて数か月。  このままだと、家賃も光熱費も食費もままならない状況に陥ってしまう。急に気が焦り出し、やっと仕事を探そうと思い始めた。  梨花は、状況打破しようと動き始めようとする。  そんなとき、一匹のサバトラ猫が現れて誘われているような気がして、後を追う。  行き着く先は、老夫婦の経営する花屋だった。  その花屋では、大変なことが待っていた。だけど、素敵な出会いも待っていた。  猫のおかげというべきか、縁があったのか、その花屋で働くことに。その老夫婦は梨花の住むアパートの大家でもあった。そんな偶然ってあるのだろうか。梨花は感謝しつつも、花屋で頑張ることにする。  お金のためなら、いや、好きな人のためなら、いやいや、そうじゃない。  信頼してくれる老婦人のためなら仕事も頑張れる。その花屋で出会った素敵な男性のことも気にかかり妄想もしてしまう。  恋の予感?  それは勝手な思い込み?  もしかして、運気上昇している?  不思議な縁ってあるものだ。  梨花は、そこでいろんな人と出会い成長していく。 *他のサイト投稿作(三年前の作品)の改稿したもの