カミクズ、恐怖の鳥と失踪殺人事件(カミクズ、改稿版)
[ゴンジロウ、レンという二匹の猫が活躍するミステリー&ファンタジー&ホラーの要素をあわせもった長編小説。]
*カミクズは、電子書籍化しているが、今回、かなりの部分で加筆修正した。
(概要)
塚本武彦、74歳、榊コーポ103号室にひとりで住んでいる。ある日、散歩の途中に立ち寄る公園に捨てられた紙くずを拾い家に持ち帰ることになった。軽く無造作に丸めただけの紙くずは、その夜、大きな変貌を遂げた。
紙くずは、一緒に散歩をしたいという意思表示の動きをするようになる。塚本は、聞かれたら、リモコンで動く玩具を開発中であると答えることにして、紙くずを連れて散歩に出ることになった。
凶暴な鳥が、塚本が住む街に出現する。形態的に烏(カラス)なのだが、それにしては、スマートに見えた。「痩せた烏」と命名(めいめい)されたそれは、鳩を襲い、ペットの犬や野良猫を襲う。
玩具として売り出すなら、「カミクズ」がいいと子供達が提案するのに塚本は乗った。
夏の夕暮れ、カミクズが、塚本の前から姿を消した。逃げ出したのだ。
その最中、失踪した妹を捜す女性が塚本を訪ねて来た。