学園の作品

やるじゃん! 武田北高校野球部
中学時代、蔵田あたるはマウンドで躍動していた。中学二年生の時に全国大会で準優勝を成し遂げことでオールジャパンの世代別代表メンバーにも選出され一気に全国区の有名投手に成長する。 チームの二番手投手で、サウスポーの百瀬和多留とは良きライバル同士であり親友でもあったがわたるの父親の転勤を理由にチームを離れてしまう。あたるとの別れ際にわたるは二人しかいないグラウンドのマウンドの上で約束を取り立てた。それは県内でも屈指の強豪校である京成大甲府高校で再会し共に甲子園を目指すことだ。二人にとって甲子園は夢だったがあたるは過度の練習と連投が原因で肘を故障してしまう。野球の未練を断ち切るため必死に勉強して入学したのは県内でもトップの進学校武田北高校だった。そんな時九人しかいない野球部の女子選手、仙崎菜穂は執拗にあたるを野球部に誘ってきた。 進学校の弱小野球部で、甲子園を目指して奮闘する部員たちとかつての天才ピッチャー、そして公式戦に出られなくとも野球を続けるたった一人の女子選手は、高校野球で何を学び、何を得ることができるのか、高校野球で甲子園に行くことよりも大切なこととは。青春を野球に捧げた球児たちの情熱と価値観がぶつかり合うありきたりな野球小説。
タイムリミット
幽霊になっても奮闘する少年。ただしタイムリミットは半年後!  中二の瀬川康太は、勉強嫌いだがスポーツ万能の元気な少年だ。  幼馴染でクラス委員の山本重人と共に、連日野球部の猛練習に励んでいる。  八月三十日の練習試合で、センターの重人は大きなフライを取り損ね、追いかけようとした矢先転んでしまったので、 代わりにレフトの康太が追いかけるが、校舎外へ転がり出たボールを拾おうと道路に飛び出したとき、運悪く車に轢かれてしまう。  康太の意識が戻ったのは幽霊になってからだった。  ほぼ同時に亡くなった老人の幽霊はすぐに天国へと旅立ったが、康太は神様の手違いから、しばらくこの世にとどまることになる。  最初に出会った幽霊は、自殺した中二の小林エリカ。自殺した場合、人助けを積み重ねて、神様から自分を殺した罪を帳消しにしてもらわなければ天国へ行けないのがルールなのだ。  そこで親切な康太は、テレパスで会話ができるイヌを手足に使って懸命にエリカの天国行きに協力する。エリカは二度目の人助けをした直後、ようやく念願叶って昇天していく。  神様からその功績を認められた康太は、天国行きの代わりに「新たな人生」を与えられ、六ヶ月の期間限定で幽霊と会話ができる特殊能力をプレゼントされる。  康太の霊が戻ったのは、皮肉にも康太の事故死に責任を感じて自殺した重人の身体だった。  成績の悪い康太が重人の両親の期待に応えて優秀な成績を維持し続けることは至難の業に思えたが、同じく幽霊となった重人の全面的な協力を得て頑張るしかないのだ。  二学期が始まり、重人になった康太はほどなく衝撃の事実を知ることになる。  クラス内で陰湿なイジメが行われており、すでに長友美穂がそれを苦に自殺していたのだ。  だがその首謀者であるクラス委員の上条さゆりと取り巻きの廣瀬リコは罪に問われることもなく、新たなターゲットに定めた本田しのぶに対して狡猾かつ陰湿なイジメを仕掛け始めたところだった。  康太は重人、美穂という二人の幽霊と協力して、しのぶの危機を次々と救い、さゆりたちが美穂を自殺に追い込んだ罪を暴いていく。  半年後、康太の特殊能力が消滅する直前、再び神様からのサプライスプレゼントが――。
儚いオト
No Image
 海辺にある田舎の町で、真琴は学校に通っていた。  バスが来る直前で知りあいの大葉が来て、学校まで送ってもらう。  学校に来ると音楽室の鍵を借りるために職員室に向かうも、担当の井崎は先に貸し出したと言う。  音楽室に向かうと、見知らぬ女子生徒が歌っていた。  担任は上町から来た転入生の平川を紹介する。平川は音楽室で見た転入生だった。  平川は夏祭りで歌う合唱の練習に参加する  照美が平川の歌唱力に疑念を持ち、外す提案をするも、井崎は平川に歌唱を指示する。  平川は生徒達を圧倒する歌唱力で、照美は驚異を覚える。  井崎は妹の照美に楽譜を印刷するため、データが入ったCDを家から持ってきて欲しいと頼む。  照美は家でCDを見つけ、データを確認するとM市K大学所属中学校で、平川らしき中学生が顧問から暴行を受けている映像が入っていた。平川を余所者だと確信すると、公民館の勉強会で平川がM市出身の余所者だと言いふらす。  真琴は親の命令で漁を手伝った。網を直していると平川が来る。部外者は立入禁止なので追い返した。  以降も親は真琴を漁に出すが、真琴は拒絶する。  父親は怒りを覚え、真琴に暴行する。  予行練習で会場に向かった日、村人達は大沢と組んで誘拐する。  現場を目の当たりにした真琴と照美は現場で作業をしていた大葉の元に向かい訴える。  大葉はコネを使って神社に向かったのを突き止め、仲間とともに乱暴を阻止する。  真琴と照美は平川を助け、平川は家に誘う。  予行練習が終わると平川は家に誘い、自分が余所者であり合唱部で暴行を受けて親も見捨てたのを井崎が配慮し、かつて村の一部だった上町を介して転入する処理をしたと話す。  真琴と照美は平川が辛い思いをしたのだと知り、友達を欲した平川を受け入れた。  祭りの当日、合唱を聞いた父親は真琴が蹴ってでも合唱に参加したのを認め、立ち去る。