サスペンス・犯罪小説の作品

カレン The Ice Black Queen
"殺されそうだから調査して欲しい" 俺に仕事を依頼に来た女はまるで他人事のように冷静な口調で言った。 黒の帽子に黒いサングラス…そして上等な生地の黒い服。何もかも黒づくめの女。 サングラスを取った顔はどこかで見たことがある。 「チェスをおやりになるのね」女がそう言った時、この少しも笑わない冷静な女がいったい誰なのか思い出した。名前はカレン。世界ランキング二位のプロチェスプレイヤーだった。 架空の街を舞台に繰り広げられるハードボイルドミステリ。 『マリアという女』https://sutekibungei.com/novels/5b8ffa6d-6422-445a-8b53-83b33e05471e の続編エピソード。 ◎登場人物 ◯俺 主人公 私立探偵 愛車はシルバーブルーのマスタングGT ◯カレン・S・バラック プロチェスプレイヤー 氷の黒女王《アイス・ブラック・クイーン》 ◯警部補 主人公の昔馴染み ◯ガルシア・マルコス 実業家 カレンの元夫 ◯フランコ・ジルベール ロペスの右腕 美青年 ◯ロペス・デ・ルドリーゴ クラブ「サンタマリア」経営者 ◯エミリ・フィッツジェラルド "血染めのエミリ" カレンの娘 ◯ナターシャ・ポランスキー チェス世界チャンピオン ◯ミック・エドワード プロチェスプレイヤー カレンに敗北したのをきっかけにストーカーと化した。 ☆作品を間違えて削除しまったので、最初からあらためて連載します。 旧タイトル『黒のクイーンは笑わない』 ☆他サイト(エブリスタ等)と同時公開です。
アイドルは白い密室でユメをみる
「ずっと夢の中で謝ってたの。くーちゃん、ごめんなさい、ごめんなさいって」 「私、都のこと、怒ってないよ」 「くーちゃん、なんのこと?」  結城都は、平凡な女子高生。インフルエンサーと自分のフォロワー数の差について深刻に悩んでしまう、17歳。そんな都だが、ひょんなことからアイドル候補生として、ひと夏を過ごすことになる。彼女が参加するアイドル発掘プロジェクトの内容は、地下施設「楽園」に集った7人のアイドル候補生たちが、夏休みの一ヶ月間、24時間配信カメラの監視の下でレッスン生活を送るというものだった――  和気あいあいとした共同生活の中、立て続けに勃発する不可解な出来ごと。  次第に、疑心暗鬼に陥るアイドル候補生たちだが―― 「花火みたいに打ちあがっては、消えていく女性アイドル!」  打ち上がる前にしなびて朽ちていく名もない庶民の生き方もうつくしいが、花を咲かせる彼女らの華々しくも危うい生き方は、嫌になるほど魅力的だ。 「ね、くーちゃんもそう思うよね?」 【登場人物一覧】※2023/6/9追加しました 結城 都(ゆうき みやこ)……高校二年生。平均的なステータスを持つ、ザ・凡人。コミュ力はやや高め。 花森 くるみ(はなもり くるみ)……高校二年生。都の親友。 藤堂 愛菜(とうどう あいな)……高校二年生。元子役で、芸歴はメンバー内で最も長い。ピュアで前向き。 雨車 歌乃(うぐるま かの)……高校二年生。愛菜と同じ芸能事務所に所属している。愛菜に対して友情以上の感情を抱く。 日辻 芽衣子(ひつじ めいこ)……高校一年生。大人しくて引っ込み思案だが、大胆な一面も。 金丸 旭(かなまる あさひ)……高校一年生。体育会系妹キャラ(自称)。一人称は「僕」。 轆轤 奈々(ろくろ なな)……高校二年生。ルックス・能力ともにハイレベルなチート女子。オカルトをこよなく愛する。 神林 八重(かんばやし やえ)……高校三年生。クールで常に孤立している。