青春の作品

月が太陽を照らすなら
 母は離婚し、父に見放され、家族の誰からも愛されずに育った高校三年生の朝陽。満たされない日常から逃げ出したくなったある日、ふらりと真夜中の散歩に出る。夜の街で出逢ったのは、銀糸の髪と黄金の瞳を持つミステリアスな少女だった。 同じく真夜中に逃げ出した、逃避行少女の日向。彼女は家庭内暴力を受けて家に居場所がなく、毎晩夜の街へ繰り出していた。 彼らは傷を舐め合うように真夜中の秘密基地に集まり、心をすり合わせていった。  一時の安寧が続く日々の中、満月の様子がいつもと違う事に気付いた朝陽。苦しそうに笑う彼女を心配した朝陽と日向はプレゼントを用意して元気づけてあげようと考え、はじめて日中に会う約束をする。 しかし約束の日に、日向が現れることはなかった。なんと日向もどうして朝陽が来なかったのかと疑い、何故か二人は同じ日の同じ場所で、出会うことが叶わなかったのだった。 全てのすれ違いを知っていた満月は、怪しく微笑み――……?  運命が少しずつ歪み、未来が変わろうとしていく。 「君たちとぼくらが出逢ったことは、何かの運命かもしれないね?」  一人の少年が、運命に抗っていく。奇跡を信じて。 「願え少年! 奇跡を!」  彼らの運命的な出逢いは、予想外の結末へ。    この物語は、きっと貴方の運命も打ち破ってくれる。
ナンカンに上がり目ありっ!
俺は大学二年生の南関太郎(みなみかんたろう)。 みんな、俺のことを『ナンカン』って呼ぶんだ。 ところで麻雀のルール、知ってる? 俺は心理学の臨床を行うために雀荘『一番星』に行ったんだけど、そこで三七木詩麻(みなきしま)っていう女の子に会ったわけだ。とにかく麻雀が強いとウワサの彼女。詩麻の戦術の肝はいったい、なんなんだろうね? で、そのうち、同級生の釧路留美子(くしろるみこ)とか、俺が所属してる文芸部の後輩倉地宗司(くらちそうじ)とかが麻雀で繋がっていってさ。いつの間にか俺の生活は麻雀中心になっちまったってわけ! これは、自分の将来像も描けなくて、もがきながら生きていた俺の、ちょっぴり恥ずかしい麻雀大学生活ストーリー。 俺に上がり目ってあるのかいな? 『南カンには上がり目なし』 そういう有名な、麻雀の言い回しがあるらしいんだけどさ……。 【第1回マンガ原作大賞・第3回ステキブンゲイ大賞用キャッチコピー】 麻雀って、面白いの? 【第1回マンガ原作大賞・第3回ステキブンゲイ大賞用PR】 本作は、麻雀という設定を絡めた大学時代の青春ものとなります。 法学部生のナンカンが雀荘で出会ったのは、麻雀のめちゃくちゃ強い、詩麻という女の子でした。 またナンカンは文芸部での活動を通じて、多くの仲間に恵まれていきます。 本作では作品中の経過時間を一年以上、と長くとりました。 読者には大学時代の暮らしや文化をなるべくたくさん体験してほしいと考えたからです。 キャンバスの風景、サークルの様子、無茶苦茶自堕落な一人暮らし、そして就職活動などの人生の岐路。 かつて大学生だった読者には大学時代のあるあるを思い出し、昔の生活を懐かしんでいただければ、と思っております。 また、私は麻雀が好きですので、麻雀をいろんな角度から切り取ってみました。各種ノウハウも詰めこんでおります。