『皆さんのお友達であった、“中庭零音”くんは、何故死んだのカ？……その秘密を、どうか皆さんの手で突き止めてくだサイ』 　小学校時代の友人達と、居酒屋で同窓会をしていた楽人。 　気づいた時には三人の友人達と共に謎の人物に拉致され、廃校に閉じ込められていた。 　犯人の要求はただひとつ。かつての友人である、中庭零音の死の真相を突き止めること。それができなければ、此処にいる全員が死ぬというのだ。 　かつて死んだ友人、零音。彼の死は自殺か他殺か。そして犯人は誰なのか。 　タイムリミットは、今夜の零時。これは過去の真実を辿る、命がけの推理ゲーム。

――希美がタイムカプセルを最初に開けたら……とかなんとかいうのだけど、それはもういい！つーか、子供の頃のおまじないなんか効くわけないし、そんなことしたのだってみんなも知らないんだからそれはどーでもいい！でもあの！手紙だけは！ヤバイ！！ 　空は必死で念じた。十五年ぶりに集まった仲良し四人組。忍び込んだ小学校には、自分達が埋めたタイムカプセルが眠っている。そこには空が仲間の一人、希美に向けて書いたラブレターが封印されているはずだった。十五年前の、イタすぎる青春の記憶を絶対に抹殺すべしと意気込む空。 　一体誰が予想しただろうか。 　そのタイムカプセルを掘り起こし、開いたことでーー惨劇の箱が開くことになるなどと。

　同窓会屋さん。そんな業種があるとは…。 　 　卒業アルバムの氏名から、住まいや電話番号を調べ上げ、勝手に幹事を引き受ける業者。一見すると、とても気持ち悪いが、集まった卒業生たちは皆一同に、その幹事へ感謝を述べ帰路へ着く。 　そんな同窓会屋さんからハガキが届いた2人のお話し。 　

　幼馴染の晶太は、学生時代、毎年バレンタインにチョコレートをくれていた。 　淡い期待を抱いていたが、それは勘違いだったようで、あっさり失恋する。 　そんな、ありふれた初恋の苦い記憶を、ビターチョコレートの味と共に思い出す男の話。 ※エブリスタ、フジョッシーにて同時掲載中。 ※フジョッシーの「初恋」コンテストに応募中（2022年、2月下旬結果予定）

　昨日までは長雨の喜びにひっそりと蛙の夫婦だけが輪唱していたが、現金なもので今日はもう蝉がうるさいくらいだ。 　燃えるような気温の中、燃えるような恋をたった一度して儚く散っていく命だと考えれば、とても苦情なんかは申し立てられなかったけれど――。 　という『夏』を感じる書き出しをmonokaki（@monokaki_jp）様で募集してまして、上記の文章を投稿したところ、更に「その書き出しから始まる小説を書いてみませんか？」というtweetを受けて書きました。 　同窓会で再会した幼馴染み男女三人の、ひと夏の風変わりな恋。 　全五話、16000字です。 　(若干BL風味もありますが、大前提はNLです)