〈キャッチコピー〉
一目惚れした弓道女子が喋らないらしい
〈あらすじ〉
弓道部の友達の応援をしに、市内の体育センターへ大会を見に来た佐々井青磁。
女子個人戦の決勝戦で、とても美しい引き方をした女の子に見とれてしまう。
彼女は最後の一矢を的へ見事的中させ、個人戦の優勝が決まった。まだ、同じ高校一年生なのに。
見ていただけの青磁は、うっかり溜め息のように独り言を漏らしてしまった。
「かっ、けぇー……」
はい、自覚なしの一目惚れをしました。
何も持っていない(自己評価)・僕、佐々井青磁は、唯一無二のまなざしと孤高に輝き続けるそんな永澤さんを知りたくなった。
別の高校。ましてや僕は帰宅部。
なんの取り柄も特別あるわけではない。
更に、声をかける勇気すら持っていないって気が付いた。
これでいいのかよ?
このままでいいのかよ?
僕はこれから、どうするよ?
ハンディキャップと共に生きる永澤さんを通して、佐々井青磁は何を手にするか。
弓道と友達とちょっとリアルな悩み事が、青磁の毎日に訪れる。
クスッと笑えてたまーにバカ真面目。
青い青い一六才の、いろんな距離感の物語。
(第一回ステキブンゲイ大賞四次選考通過作品)