#孤独 の作品

桎梏
一つの生命は、時が訪れとともに逝き終わる。 魂は流転するか否か? 当たり前に現世に生きる人間たちには、絶対に知り得ない。もし、生まれ変わりがあったとしてその前の生の記憶があるかも知れない。 しかし、存在そのものを無としながら現存する『七水の天鑒』という教団を統べる主は、体は異なっても新たな体を得ては時とともに、これまでに生きてきた記憶すべてが蘇るとされている。 世に姿を見せないことから、実在性を疑う囁きは教団内にもある。しかし、教団本部の奥部にある特殊な苑に住まい、出入りの許しを得ている者たちは教団の祖である主の存在を肉眼に映すことがある。そのなかには不思議な現象や物事が多くあり、教団本部の奥部すべては極秘とされている。 ところが、未踏の域とも呼べる苑であってはならない事態が起きた。 『あってはならない場所への侵入者』『教会主の出奔』。いまだ少年の年齢で、中身は青年そのものの主を〝人間〟として知る者はいない中、主の捜索がはじまり、行動起因に周囲は悩まされはじめる。 果たして教団主、ダミアン・クルサークは何を考え、そして何者なのか? 【必読】 一つのシーンごとに「*」を入れています。「*」がないまま次ページにいく時は、シーンが続いていると解釈してください。 なぜこんなことをしているかと言うと、1ページにワンシーン全部を入れるにはやたらと長く、1ページごとの文字量もばらばらになるためです。「ステキブンゲイ」仕様には創作していませんので、ご了承ください。