思い出の日記執筆後、『福子』は次の物語の準備に取り掛かろうとしていた。 　どうも集中できない彼女の胸の中で跳ね回るのは、思い出の日記の『彼ら』だった。 　彼女は、『彼ら』の小さな物語を綴ることを決めた。 ୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧ 　小さな種をそっと包んで 　たくさん飛ばそう 　しゃぼん玉 　たどりついたその先で 　色とりどりの花を咲かせる 　ふんわり届いたあなたの心に 　色とりどりの花を咲かせる…… ୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧

『魔法のiらんど大賞第１回：2007年度ジャンル賞：純文学』受賞作品。2010年には、読売新聞地方版でも紹介していただきました。 命とは？　生きるとは？ 家猫・健太と野良猫・クロが織り成す、幸せとは何かを探す、命の物語。 『お前、幸せか？』

そこは様々な猫達が働く雑貨屋さん。主人公＝雑種猫の職場である。陰鬱な彼は、ある事がきっかけで、その陰鬱をさらに増していく。彼の行きつくその先は...？ １０年以上前に書き上げ、己の恥部だと思いお蔵入りにしていた小品(短編小説)の数々を、思うところあって投稿しようシリーズ(自分で勝手にやっているだけ...)第五弾。 こちらは、人生で初めて書いた小説です。 ハッキリ言って言ってウェブ小説には合わないと思いますが、よろしければご覧になっていただければ幸いです。 というわけで、読んでいただいた方に、ほんの少しでも何かが伝われば、作者として幸甚の極みです。

白い世界で気がついた『ボク』。途中で出会った仲間とともに、象徴（シンボル）の謎を解きながら、不可思議な世界から脱出する。 生きるとは何か、人生とは何か、自分とは何かを追求する、哲学ファンタジー。

「人間の多くは、私達に縛られているような感覚があるようだ」と、しんみり語る時計さん。そこにテレビくんがやって来て...。 １０年以上前に書き上げ、己の恥部だと思いお蔵入りにしていた小品(短編小説)の数々を、思うところあって投稿しようシリーズ(自分で勝手にやっているだけ...)第四弾。 ショートショートです。 一瞬で読めます。 ということで、読んでいただいた方にほんの少しでも何かが伝われば、作者として幸甚の極みです。

"精霊の水瓶"を目指し、歌い手＋巡礼者の波乱の旅路が幕を開ける……巡礼者のルセナは、ある日街中で歌い手・マリーシャを暴漢から助ける。マリーシャは、涸れた大河に再び水を戻すための古い伝承を信じ、北の最果てにある"精霊の水瓶"を目指しているという。ともに旅をすることになった２人は、道中で詩自慢大会や仇討ちの助太刀など、様々な出来事に遭いながら、精霊の水瓶へと辿り着くのだが……？ 洋風異世界を舞台とした、冒険活劇風小説です。 前半は音楽小説テイストの、少し落ち着いた展開のパートとなっており、後半は少しハードなアクション小説テイストとなっています。 エンターテイメント性を最重視としてはいますが、寓話的要素も盛り込むコンセプトに挑んだ作品です。

　これは、悲しみを知らない「ピエロ」が、病が蔓延した未来の東京で、国民の笑顔のために戦う、近未来SF×ファンタジーの物語。 時は2100年。東京において突如発生した「渇望の病」の蔓延により、東京で謎の自殺者が激増し始める。突如東京の街に姿を現した、自身を「道化師（ピエロ）」と名乗るニルス・ヨハンソンは「どんな娯楽でも体験させる」革命的な一薬「微睡の一滴」をばらまく。 だが「渇望の病」の闇は深く、自殺者は増え続け…。 対策を急ぐ超巨大企業群GAPPAは、ニルスの才能に目を付けて取り込み、かつて消費社会に消され、忘れ去られた「ヒーロー達」を呼び出し、国民を熱狂させる「至上のエンターテインメントショー」を作成することを決定する。 国民を笑顔にすることを目的としていたニルスは、いつの間にか消費社会を体現する男となってゆく…。 私たちは、なぜ笑い、なぜ悲しみ、何に熱狂するのか。 これは、人々に与える夢と希望を、追究した小説である。

図書館に彼は生まれた。図書館で彼は生きた。言葉のみと触れあう、ひとりだけの世界。生涯でだれとも出会わなかった。

本当の孤独に囚われた時、その塔は現れる。 そこに入った姫を、取り戻す呪文を探しに、騎士は世界を廻る。

食葬が合法化されたif現代。ある日「遺体を食べてほしい」という神絵師の遺言が公開され――。はたして肉を食べた絵師たちの画力は上がるのか！？（※直接的なものではありませんがカニバリズム表現があります）