#恋愛 の作品

北野坂パレット
毎日更新中。  舞台は神戸・異人館の街北野町。 『高校生になった記念にどうだ?』という酒豪の母・雪乃の訳のわからん理由によって、両親の離婚により生き別れになっていた父・一平に生まれて初めて会う事になったピアノ好きの高校生亮平。   気が付いたら高校生になっていた……というような何も考えずにのほほんと生きてきた亮平が、父親やその周りの大人たちに感化されて成長していく物語。  ある日父親が若い頃は『ピアニストを目指していた』という事を知った亮平は『何故その夢を父親が諦めたのか?』という理由を知ろうとする。  それは亮平にも係わる藤崎家の因縁が原因だった。 それを知った亮平は自らもピアニストを目指すことを決意するが、流石に16年間も無駄飯を食ってきた高校生だけあって考えがヌルイ。脇がアマイ。なかなか前に進めない。   幼馴染の冴子や宏美などに振り回されながら、自分の道を模索する高校生活が始まる。 ピアノ・ヴァイオリン・チェロ・オーケストラそしてスコッチウィスキーや酒がやたらと出てくる小説でもある。主人公がヌルイだけあってなかなか音楽の話までたどり着けないが、8話あたりからそれなりに出てくる模様。若干ファンタージ要素もある模様だが、だからと言って異世界に転生したりすることは間違ってもないと思われる。
桜の朽木に虫の這うこと
「人間って、何だろう?」 十六歳の少年ウツロは、山奥の隠れ里でそんなことばかり考えていた。 彼は親に捨てられ、同じ境遇・年齢の少年アクタとともに、殺し屋・似嵐鏡月(にがらし きょうげつ)の手で育てられ、厳しくも楽しい日々を送っていた。 しかしある夜、謎の凶賊たちが里を襲い、似嵐鏡月とアクタは身を呈してウツロを逃がす。 だが彼は、この世とあの世の境に咲くという異界の支配者・魔王桜(まおうざくら)に出会い、「アルトラ」と呼ばれる異能力を植えつけられてしまう。 目を覚ましたウツロは、とある洋館風アパートの一室で、四人の少年少女と出会う。 心やさしい真田龍子(さなだ りょうこ)、気の強い星川雅(ほしかわ みやび)、気性の荒い南柾樹(みなみ まさき)、そして龍子の実弟で考え癖のある真田虎太郎(さなだ こたろう)。 彼らはみな「アルトラ使い」であり、ウツロはアルトラ使いを管理・監督する組織によって保護されていたのだ。 ウツロは彼らとの交流を通して、ときに救われ、ときに傷つき、自分の進むべき道を見出そうとする―― <作者から> この小説には表現上、必要最低限の残酷描写・暴力描写・性描写・グロテスク描写などが含まれています。 細心の注意は払いますが、当該描写に拒否感を示される方は、閲覧に際し、じゅうぶんにご留意ください。 ほかのサイトにも投稿しています。
青い半魚人
ドアの向こう側は知らない誰かの部屋だった。 ちょっとだけ似ている二つの世界を舞台に、予測不能な物語が始まる。 ───以下ネタバレ含むあらすじです─── 第一章 主人公・五十嵐侑子(いからしゆうこ)は十三歳。中学生活初の夏休み目前、パラレルワールドに迷い込んでしまった。 今まで暮していた世界と、似ているようで似ていない不思議な世界。 ヒノクニと称される国の中で、少女は出会いを重ねながら、少しずつ前進していく。一方ヒノクニは、数年前の政治の混乱をきっかけに、長い安寧に影を落とし始めていた。 第二章 並行世界から舞い戻ってきた侑子。 普通の学生として平穏な日常に戻っていくかと思えたが、潰えたと思えたヒノクニとの繋がりは、意外な形で蘇る。  月日を経る中、侑子は自分の恋心に気づいていく。しかしヒノクニは、前代未聞の混乱期を迎えていた。 第三章 六年の年月を経て、侑子は再び並行世界へ戻ってきた。 変わり果てたヒノクニに戸惑う彼女を導く、謎の民。 彼らが語る、この世界の理とは? 懐かしい人々と侑子は、再び出会えるのだろうか。あの「夢」を侑子が見てきた、本当の意味とは? 侑子の不思議な物語は、終結へ向かう。