ある日ハイキングをしに、家の近くの山に出かけた私。 途中で車とぶつかりそうになったはずみで崖下に転落してしまった。 見知らぬ場所で目が覚めた私にかけられた声。 その声は、私の頭の中から聞こえてきたのだった。 　 全25話です。

『バイクで轢いた猫がいろいろ憑いて回ってうるさい』 17歳女子高生、曜子は、通学路で一匹の猫を轢いた。ところがその猫は成仏しきれずに曜子の通学に憑きまとう。

≪あなたのいない世界を手放したい≫ 心からそう願っていた岬のもとに現れたのは、亡き母親と大切に育てていた、〝鈴蘭の化身〟だった。 「阿呆……勝手に逝くな」 彼の使命は、ある特殊な体質を持った少女・岬を守り抜くこと。 ちょっぴり強引なあやかしと、少し変わった日常が始まる。 「早く摂り込め、でないと死ぬぞ」 「もう、いいの」 「阿呆……俺が良くない」 生きていたい、きっと、あなたとなら。