#推理 の作品

磯村家の呪いと愛しのグランパ
資産運用専門会社への就職希望の須藤大貴は、大学の同じクラスの山内楓と目黒絵美の会話を耳にし、楓が資産家である母方の祖母から十三歳の時に多額の遺産を受け取ったと知り興味を持つ。そこで話に入り詳細を聞いた所、血の繋がりは無いけれど幼い頃から彼女を育てた、二人目の祖父が失踪していると聞く。また不仲な父と再婚相手に遺産を使わせないよう、祖母の遺言で楓が成人するまで祖父が弁護士を通じ遺産管理しているという。さらに祖父は、田舎の家の建物部分と一千万の現金だけ受け取り、残りは楓に渡した上で姻族終了届を出して死後離婚し、姿を消したと言うのだ。彼女は大学に無事入学したのを機に、愛しのグランパを探したいと考えていた。その為かつて住んでいたN県の村に秘密があると思い、同じ県出身でしかも近い場所に実家がある絵美に相談していたのだ。また祖父を見つけるだけでなく、何故失踪までしたかを探らなければ解決できないと考えていた。四十年近く前に十年で磯村家とその親族が八人亡くなり、一人失踪しているという。複雑な経緯を聞いた大貴は、専門家に調査依頼することを提案。そこで泊という調査員に、彼女の祖父の居場所を突き止めて貰った。すると彼は多額の借金を抱え、三か所で働いていると判明。まだ過去の謎が明らかになっていない為、大貴達と泊で調査を勧めつつ様々な問題を解決しようと動く。そこから驚くべき事実が発覚する。楓とグランパの関係はどうなっていくのか!?
うそぶく君に憎悪の華を
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「二人の義兄妹が論理的謎に挑む時、絶望的な真実が待っている。ハッピーエンドでは終われない」  嘘を聞くと体全身に拒絶反応が起こる少年、川島凉樹と過去の鎖に繋がれている少女、宮沢浩奈。  彼等は義理の兄妹として、不満がありつつも何とか楽しく暮らせていた。彼女達に数々の危機が襲い来る時までは。 第一章「カーネーションが散るまでに」    二人の母親が何故か夜な夜な出掛けて、大量のお金を使っていることを知る凉樹。まさか、これは浮気か。家庭崩壊の危機に立ち向かう彼は絶望の味を知りつつも、真実を知ろうと奮闘する。  王道青春ミステリー。 第二章「ボタンの華は騙せない」    ある日、書店に行った浩奈が万引きを疑われて帰ってきた。凉樹が調査を進めると、彼女のことを指し示す証拠しかないことを教えられる。しかし、絶望している浩奈は「自分はやっていない」と主張する。彼女のことを信じた凉樹とその友人達は全力で事件の謎に挑もうとするのだが。  身近なものを活用した、誰も気付けない完全犯罪のトリックに彼等は打ち勝つことができるのか。 第三章「合言葉は『ヒガンバナ』」  この世で最も彼岸花が似合うミステリー。  とある事情で、凉樹は浩奈の過去を探ろうと行動に出る。だけれども調査はなかなか成功せず、失敗だらけの日々が続いていた。そんなある日、たまたま通りすがった路地の裏で血塗れの女性が倒れていて……。  事件を機に浩奈と凉樹の心は離れていく。三年前、浩奈の母親が殺害された事件とリンクして、更なる混乱を巻き起こす。  各々の魂が叫ぶ、ヒューマンドラマ×ミステリー。  タイアップでも連載しております。