史上最弱の空手家(?)の命がけアジア旅行記。空手の腕前は少年時代にちょっと齧った程度。まったく強くはない、むしろ弱い私は持ち前の好奇心から軽率にも未知の国スリランカで空手を指導普及するという任務を引き受けてしまいます。しかも「もし戦うことがあれば、どんな卑怯な手を使っても絶対に負けてはならない」という厳命を受けて。私は己の軽率さを激しく後悔しつつも、バンコクのムエタイ使い、身長2mのフランス人空手家、スリランカのソルジャー、カンボジアのショットガン強盗、チェンマイ・マフィアなど次々現れる強敵・難敵たちを相手に、卑怯と機転とハッタリを武器に戦います。そんな旅の果てに私が巡り合ったほろ苦い恋の行方は・・・199x年のアジアを舞台にした筆者の自伝風ホラ話です。