13歳の少女、真瀬 沙羅(まなせ さら)は、両親を大規模なテロで失い、祖父母の家に引き取られた。
ある日沙羅は学校の授業中、突如奇妙な耳鳴りとともに頭の中に響くような声を聴き、幻影を見せつけられる。幻影のあまりの凄惨さに沙羅は悲鳴とともに気絶し、気づくと家で寝かされていた。
そして祖父より、学校での出来事は、沙羅があまりに強い悲しみから魔術を偶発的に発動させてしまったためのものだと説明される。
実は旧家である真瀬家では、代々その当主によって、古の魔術が継承されていたのだ。
魔術を扱う力に目覚めてしまった沙羅は、その力をコントロールするために、祖父と叔父、時にはこの世ならぬ者たちの教えを受け、徐々に魔術を体得していくこととなった。
しかしそれは、ひとつの家の中には収まりきることのない、大きな騒乱の予兆でもあった。
幻影にすぎなかった光景が現実に近づくとき、沙羅が選び取る未来とは・・・