陰陽師の流れを汲む若き退魔師が、心霊がらみの事件を解決するため奔走する。 私立吉栁（きりゅう）女子学院高等部の美術準備室は、毎日夕方五時になると怪奇現象が起こるとの噂が二十年前から流れていた。 真相を確かめようと友人たちと一緒に美術準備室に行った円城寺佳奈（えんじょうじかな）は、そこで不気味な心霊写真を撮ってしまう。消そうにも消えない写真に困り果て、祖父の勧めで許婚（いいなずけ）の久遠馨に相談に行くことに。 佳奈は美術部員の同級生である上田舞（うえだまい）に話を聞くも、素っ気ない返答をされる。 今は大学に進学した元美術部員の先輩から、美術準備室の怪異について話を聞いた佳奈は、退職した元教員の元へ馨と共に話を聞きに行く。 二十年前から続く、美術準備室の怪異の真相。 若き退魔師、久遠馨はこの謎を解決できるのか。

陰陽師の流れを汲む若き退魔師が、心霊がらみの事件を解決するため奔走する。 未練を残して現世に留まる霊魂――地縛霊。未練は時が経つにつれやがて、悪霊へと変化していく。 楽になりたくともなれない哀れな地縛霊たちを、時に厳しく時に諭しつつ冥界へとあげる。それが退魔師である久遠家の仕事。 政財界にも太いパイプを持ち、世俗とは繋がりを絶ち、ひっそりと生きつつこの世ならざる者たちを導く。 そんな久遠家の家督を嗣いだばかりの二十二歳の青年、馨（かおる）。 失踪した婚約者を探して欲しいと依頼された馨。 冬になっても枯れない白藤。その白藤にまつわる悲しい伝説。 失踪した男性と伝説の関係とは何か。 陰陽師の流れを汲む若き退魔師が、心霊がらみの事件を解決するため奔走する。

インディーズで活動中のスリーピースロックバンドのボーカル＆ギター、フジ、こと藤原大成、バンドの楽曲すべての作詞作曲を手掛け特にラブソングが『せつない』『泣ける』と人気だが自身は『恋愛』に興味がない。 一方そんなバンドのマネージャーになった折坂潮音はこれまで一度も恋をした事がない。 一見地味で真面目で堅い印象の潮音だが、ある日所属している事務所の一室でフジは彼女の想像もしていなかった姿を目撃して……。 ※ストーリーの都合上、過激とまではいかない性描写がそこそこあります。苦手な方はご注意ください。 ※タイトルはフィッシュマンズの名曲「いかれたBaby」から拝借しましたが楽曲と本作は無関係です、ご了承ください。

２世紀頃の中央アジアを舞台に 交易で栄えるオアシスから始まる物語。 出会うこともなかったはずの二人の青年と二人の僧が織りなす運命の糸はいつしか絡まって……。 人にとって宗教とはなにか、信仰は必要なのかを問う。 ジャンルをヒューマンドラマとしていますが、純文学寄りであり、ミステリーやファンタジー要素もあるかと思います。 どうぞよろしくお願いいたします。

コンビニに向かい夜道を歩いていると、僕の横を女性がハイヒールで走り去っていった。 どうして夜道をあんなに必死で走っているんだろう。 気になりながらもコンビニに向かい店内に入ると、僕の横にさっきの女性が立っていた。 今しかない誰かとの時間と、今しか変えられない未来があると知り、僕は、後悔と一緒にその背中を押す。

　第２回ステキブンゲイ大賞応募作品。純文学を書いてみようと思い立って書いてみました。その後、三幕構成（ハリウッド式の脚本の展開方法）で書き直しました。これにより、純文学でありながらエンタメ作品のようなドラマティックな展開になりました。

ゲイの鈴太郎は薫という彼氏と手を繋いだり抱き締めたりキスしたりして調子に乗っていたが、ある決定的な現場を目撃してしまうのであった。 僕と君の、たった3,000文字の独り言……

やがて二人の心が離れてしまっても、別れがバッドエンドとは限らないですよね。という御話。

赤ちゃんが生まれたばかりの夫婦に起きがちなアクシデントを、男性側からの目線で描いています。 男性、女性、既婚、未婚を問わずいろんな方に読んでみてもらいたいです。 ※『出会うために、僕らはわかれるのかもしれない。』より改題、加筆修正。

どこにでもいる男子高校生田村ミクは、目が覚めるとブルーソーダフロートのような青い海辺に立っていた。なぜそこに立っているのか記憶が全く無い。そこで自分を呼び寄せたと語る黒髪の美少女キリクに、 「私を消して。そうしなければ、私があなたを撃ち殺すことになる」 と突如言い渡される。 拒否するも半ば強引に海を渡る車に乗せられ、おかしな黒犬をお供に、海水に侵され廃墟となった世界へ旅立つことになる。そこで初めて自分が、他者に命を狙われていることを知る。 命を狙ってると言う割に、なぜか自分を守ってくれる儚げな美少女キリク。撃たれるかもしれないという葛藤を抱きながらも、次第に彼女に心惹かれるミク。不可思議な世界の謎と、この初恋の行方は……。