#青春 の作品

夜次元クジラは金魚鉢を飲む
 四次元に行かないか、そうすれば死んだ留里ともひとつになれる――と、夜次元クジラは言う。  波留が夜次元クジラを見られるようになったのは一年前のことだった。同性婚の親を持つ波留は、好奇の眼差しから逃れるために夜次元クジラのことを考えた。ここは教室ではない。死んだ母親、留里が描いた絵本『夜次元クジラ』の中。何度かそんな妄想を繰り返し、あるとき目を開けたら教室を夜次元クジラが泳いでいた。  転校した先の学校で、波留は出目金が体を抜け出して四次元出目金になるのを目にする。金魚鉢のある教室に入り浸り、金魚係のシンとは少しずつ打ち解けていったけれど、過去のトラウマから友人を作ろうとはしなかった。一方、母親の那波は「波留の父親になりたい」という田辺を家に住まわせる。男性と結婚しようとしている那波に反発し、波留の心は四次元に惹かれていく。 「死ぬのは怖くない。夜次元クジラ、留里ママに会わせて」 ■登場人物■ |伊足波留《イタリハル》 中学三年。夜次元クジラが見える。 |槇村心《マキムラココロ》 通称シン。一歳年上の海斗とはサーフィン仲間。波留のクラスメイト。 |森谷笹音《モリヤササネ》 波留とシンの担任。 |砂見海斗《スナミカイト》 高校一年。シンの幼なじみ。波留の隣人。 |砂見勇気《スナミユウキ》・美羽《ミウ》 海斗の両親。サーフショップCONA経営。 |伊足留里《イタリルリ》 波留の母親(同性婚)。波留が小五の時に死亡。VRアーティスト。 |伊足那波《イタリナナミ》 波留の母親。 |田辺一季《タナベイッキ》 那波の恋人。 |嶋田克樹《シマダカツキ》 波留の叔父。那波の弟。 |夜次元クジラ《ヨジゲンクジラ》 留里の作品『夜次元クジラ』に登場するクジラ。
タイムリミットパラドックス
【知ってるか? ツイッターで『死にたい』という言葉を検索した際、その数は軽く二十万を超えるんだ】 転勤族の親をもつ鈴木田(すずきだ)は、その生活事情故に、転校先ではうわべだけの友人付き合いをする毎日を過ごしていた。 そんな中、ある転校先にて、クラスメイトがいじめをきっかけに自殺をする事件が発生する。それからしばらくした後、再び鈴木田は学校を転校する事になる。だが、転校まで残り1週間となった日、鈴木田は自殺した筈のクラスメイト『蓑井芳江』のツイッターが未だに動いている事に気づく。 それは、彼女が自殺する1週間前の彼女自身が投稿している呟きで……。 交わる筈のなかった、過去と未来の7日間。 迫りくるタイムリミットの中、孤独な少年が知ってしまった、少女が自殺した『本当の理由』とは――。 読めばきっと心苦しくなる、学園青春ライトミステリー。 ※エブリスタ様にて、同様のタイトルの作品を公開中。完結済みの過去作をゆっくり移行させていく予定でいます。 ※過去公募作として制作し、二次選考まで残った作品です。公開に関して何か問題が生じた場合は削除いたします為、予めご承知おき下さいますと幸いです。
鬼婆観音──時代(とき)を駆け巡る永遠の美乙女