#高校生 の作品

単焦点で50mm.
高校三年の春に転校してきた草壁一彦は、写真部の部室前に展示された男のポートレートを見てひと目で恋に落ちる。被写体の男の職業はグラフィックデザイナー? いや、建築士か。 まさに一彦の好み、ど真ん中。 撮影者は写真部顧問の白川健太。被写体の男とは血のつながらない兄弟だという。 「草壁君、申し訳ない。実を言うと、俺は嘘をついた」 「は?」 「あの写真、俺の兄貴じゃなくて、俺の彼氏です」 なんだよ彼氏か。あ? え? 今なんて言った? ポートレートのいい男と白川にも興味を抱いて、写真部に入部する一彦。 写真の心得はあるし大好きなフォトグラファーもいる。でも自分の撮る作品に自信がない。自分のふるまいにも自信がない。なぜなら、過去のある出来事がきっかけで心に蓋をしてしまっていたから。 ――俺は昔から、人との距離感を見誤ってばかりだ―― あるとき一彦は、思いがけない白川との共通点を知って彼に急速に惹かれていく。 「今のキスは、君からだよね?」 「え?」 「だって俺からキスしたとなったら、俺、教師をクビになるから」 気持ちが揺らいだまま参加した夏の撮影合宿。そこで一彦は自分の過去と向き合うことになる。 ――またひとつドミノが倒れて、思い出したくない記憶がよみがえる。 ある人物との苦い再会、過去のトラウマ。集中できない受験勉強。 終わらせたい気持ち、壊してほしい気持ち、すがりたい気持ち。 「先生、俺がK大に合格したら、遠くなっちゃうね」 「わざと落ちたりするなよ」 そして迎える合格発表の日。一彦と白川の未来は―― 心に蓋をしていた一彦が、白川との関係を通して自分の人生を肯定していく一年間(と少し)のお話です。 ◆表紙イラスト 水月双さま twitter ※minaduki964(※→@) ◆下記投稿サイトにも投稿しています(複数バージョンあり、随時更新。こちらが最終版!) ・fujossy:https://fujossy.jp/books/21197 ・ムーンライトノベルズ:https://novel18.syosetu.com/n1760gy/ ・エブリスタ:https://estar.jp/novels/25874906